資産運用会社ビットワイズが、アバランチ現物ETFを米SECに申請。機関投資家の需要拡大を背景に、仮想通貨へのアクセスを提供。
米資産運用会社ビットワイズが15日、アバランチ(AVAX)の現物ETFを米証券取引委員会(SEC)にS-1形式で申請した。
同社のアバランチETFは5日に設立されたデラウェア州の信託に基づき、デリバティブではなくアバランチトークンを直接保有する仕組みとなる。
ビットワイズの申請により、アバランチETF競争が激化している。
ヴァンエックが3月に、グレイスケールが8月にそれぞれSECへ申請を提出済みで、機関投資家からのアバランチ投資需要の高まりを反映している。
ビットワイズETFの特徴とカストディ体制
ビットワイズ・アバランチETFは、CF Benchmarksが日次公表するCME CF アバランチ・ドル基準レートに連動する純資産価値を持つ。
トークンの保管はニューヨーク州銀行法に基づき規制されるコインベース・カストディ・トラスト・カンパニーが担い、コールドストレージによる分離口座で安全性を確保する。
ETFの株式は1万株を1単位とするバスケット形式で発行・償還され、現金またはアバランチトークンでの決済が可能となる。
この仕組みにより暗号資産(仮想通貨)投資はウォレットや秘密鍵の管理なしに、アバランチへの投資エクスポージャーを獲得できる。
アバランチは2秒以下での決済処理と低い取引手数料を特徴とするプルーフ・オブ・ステーク型ブロックチェーンプラットフォームとして、機関投資家の注目を集めている。
現在の価格は約29.93ドルと、歴史的高値からは大幅に下回る水準で推移している。
仮想通貨ETF市場の拡大と今後の展望
ビットワイズは既にビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の現物ETFで実績を持ち、150億ドル超の顧客資産を管理している。
同社は4000以上のプライベートウェルスチーム、登録投資顧問、機関投資家にサービスを提供する。
ビットコインとイーサリアム以外の主要仮想通貨ETFへの機関投資家の関心は高まっており、現在92以上の仮想通貨関連ETF申請がSECで審査待ちとなっている。
アバランチETFの承認には、今回提出されたS-1の有効化と、取引所が提出するフォーム19b-4の両方がSECで承認される必要がある。
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