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アーク・インベストのキャシー・ウッドCEOはこのほど、暗号資産(仮想通貨)とAI市場における流動性の逼迫が数週間以内に解消に向かうとの見通しを示した。
ウッド氏は11月に開催されたウェビナーの中で、市場を圧迫していた流動性の低下が近く反転するとの予測を示した。同氏の発言を受け、アーク・インベストが保有する関連銘柄は8%上昇している。
発言当時、ビットコインは10月に記録した最高値である12万6000ドルから下落し、8万8000ドルを割り込んでいた。また、暗号資産(仮想通貨)に関連する株式も、2024年初頭以来となる大幅な月間下落率を記録していた。
ウッド氏は、仮想通貨が流動性の増減を示す「先行指標」であると指摘している。
金融システム全体の流動性が変化する際、他の資産クラスに先駆けて仮想通貨のエコシステムが反応する傾向があるという。
アーク・インベストはこの市場の下落局面を好機と捉え、デジタル資産関連株への資金配分を積極的に進めている。
同社は11月20日だけで、BullishやCircle Internet Groupなどの銘柄を含め、合計9300万ドル以上を投じた。
ウッド氏は、連邦準備制度理事会(FRB)の政策変更や財政状況の変化が、流動性の改善を促すと分析している。
第一の要因として、FRBが12月10日の会合で量的引き締め(QT)を終了すると予測した。複数の情報筋も、12月1日頃に引き締め策が終わると見ており、これにより市場への圧力が即座に緩和される可能性がある。
第二の要因は、政府閉鎖の終了に伴う資金循環の回復だ。ウッド氏は、財務省の一般勘定に滞留していた現金が市場に戻ることで、流動性不足の一因が解消されたと説明した。これにより、市場における資金の目詰まりが過去のものになったとの見解を示している。
第三に、インフレ率の低下と利下げの可能性を挙げた。ウッド氏は、関税の影響が一巡すればインフレが本格的に落ち着くと見ており、FRBが現在のタカ派的な姿勢からハト派へ転換すると予測している。
市場では12月に0.25%の利下げが行われる確率が85%とされており、JPモルガンも同様の予測を出している。
これを裏付けるデータとして、10年物国債の期待インフレ率が約2.5%に低下したことや、原油価格が1バレルあたり60ドルを下回ったことが挙げられる。
市場環境の変化に伴い、ウッド氏は長期的な価格予想も見直している。
2030年のビットコイン価格目標を、従来の150万ドルから120万ドルに下方修正した。
また、市場参加者の間ではビットコイン2025年末のシナリオにも関心が寄せられている。
この修正の主な理由は、新興市場においてステーブルコインがビットコインの役割の一部を担うようになったためだ。
ステーブルコインの市場規模は急速に拡大し、約3000億ドルに達している。
しかし、ウッド氏は依然として強気な姿勢を崩していない。現在の価格水準から見ても1100%の上昇余地があると強調した。金(ゴールド)の時価総額が17兆ドルから28兆ドルへ急増したことも、ビットコインの潜在的な成長を裏付ける材料の一部として考慮されている。
また、AI市場に関する「バブル懸念」についても明確に否定した。現在の状況を20年前のITバブルと比較し、当時は誰も警告を聞かなかったが、現在は状況が異なると指摘する。
ウッド氏はAIの成長ストーリーについて「まだ1回の裏(始まったばかり)」と表現した。
企業の生産性向上にはシステムの再構築が必要であり、数字に表れるまでには時間がかかると説明している。
その証拠として、Palantirの米国商業事業が123%成長していることを挙げ、企業が生産性向上の実現前から資金を投じている現状を強調した。
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