
Coinspeakerの専任暗号資産ライター。2020年から仮想通貨投資を始め、ビットコイン、NFT、DeFiへの投資経験がある。2025年6月にCoinspeakerに加わる。
ステーブルコインUSDCを発行するサークル社の株価は23日、一時298ドルまで急騰し、時価総額は770億ドルに達した。
同社は2025年6月5日にニューヨーク証券取引所に上場したばかりだが、自社が発行するステーブルコインUSDCの610億ドルや、大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースの770億ドルを上回る場面があった。
株価上昇の主な要因は、米上院で可決されたステーブルコイン規制法案であるGENIUS法だ。この法案は、時価総額500億ドル以上のステーブルコインに対する規制を定めるもので、6月16日の可決を受けて投資家の信頼感が高まった。
法案可決は、サークル社やコインベース社の株価にとって追い風となった。このような規制の動きは、仮想通貨とは何かという社会的な定義付けにも影響を与えるだろう。
USDCの流通量拡大や、ドル連動型ステーブルコインへの地政学的な需要も、投資家の関心を集める一因となっている。これは、価格変動が激しいビットコインとは対照的な特徴である。
一方で、市場には過熱感を指摘する声もある。投資運用会社アーク・インベストメントは、6月20日に1億1160万ドル相当を含む、合計2億3820万ドルのサークル社株を売却した。
しかし、こうした機関投資家の動きにもかかわらず、個人投資家主導の強い買い意欲を背景に、株価は上昇を続けた。同社の株価はわずか17日間で31ドルから298ドル近くまで高騰しており、そのボラティリティの高さがうかがえる。
アナリストのジェフ・キャントウェル氏は目標株価を235ドルに設定したが、現在の株価はこれを上回っている。サークル社の事業は、USDCというステーブルコインの発行が中核であり、その基盤技術であるブロックチェーンとは密接に関連している。
また、サークル社がUSDC準備金の利息収入の50%をコインベース社に支払う契約を結んでいる点も、株価の持続性に対する懸念材料として挙げられている。
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Coinspeakerの専任暗号資産ライター。2020年から仮想通貨投資を始め、ビットコイン、NFT、DeFiへの投資経験がある。2025年6月にCoinspeakerに加わる。