CME、ミームコイン商品の立ち上げ拒否|SOL・XRP先物優先

CMEグループは、ミームコイン関連商品の提供を否定した。実用性のあるソラナやリップルの先物を優先し、24時間取引も検討している。

黒川 理佐 By 黒川 理佐 倉元 大智 Editor 倉元 大智 Updated 1 min read
CME、ミームコイン商品の立ち上げ拒否|SOL・XRP先物優先

Key Notes

  • CMEグループは、ドージコインなどのミームコイン関連デリバティブ商品を上場しない方針を明確にした.
  • 実用性のあるソラナ(SOL)やリップル(XRP)の先物が好調で、機関投資家の需要に応えている.
  • 仮想通貨市場に合わせるため、24時間取引の導入を検討しているが、まだ決定には至っていない.

世界最大のデリバティブ取引所であるCMEグループは17日、ドージコイン(DOGE)やトランプコイン(TRUMP)などのミームコインに連動するデリバティブ商品を立ち上げる可能性を明確に否定した。

この決定は、これらのトークンがブロックチェーンエコシステムにおいて実世界での実用性や機能的な目的を欠いているという同社の評価に基づく。

CMEは、具体的な技術的または金融的なユースケースを持つ暗号資産(仮想通貨)を優先している。

その方針は、ソラナ(SOL)やリップル(XRP)の先物商品への展開に表れている。

実用性重視、ミームコイン関連商品提供せず

CMEは2月、ソラナ先物取引を導入し、累計取引高が50億ドル近くに達し、1日平均の取引高は7,500万ドルから1億ドルで推移している。

また、5月に導入されたリップル先物は、最近1日の取引高で過去最高の2億3,500万ドルを記録し、累計取引高は20億ドルを超えた。

これらの商品は、既存のビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)の先物を補完し、ブロックチェーンインフラに連動する体系的な商品を求める機関投資家を対象としている。

一方で、ヴァンエックや21シェアーズといった資産運用会社は、ミームコインETF(上場投資信託)の実現を目指しており、CMEの実用性を重視する哲学とは対照的な動きを見せている。

24時間取引も模索

CMEは現在、現物の仮想通貨市場に合わせて24時間年中無休の取引を実現する可能性を調査しているが、まだ導入には至っていない。

ナスダックやニューヨーク証券取引所(NYSE)などの伝統的な取引所も、仮想通貨ネイティブのトレーダーを取り込むために24時間取引の導入を進めており、CMEにとっても対応が迫られている。

CMEの現在の取引時間は、米国東部時間の日曜午後6時から金曜午後5時までとなっており、毎日1時間の休憩を挟む。これは24時間動き続ける仮想通貨市場との構造的なギャップを生んでいる。

CMEグループのジオ・ビシオソ製品責任者は、「市場が成熟するにつれて評価を続ける」と述べており、慎重な姿勢を崩していない。

このCMEのスタンスは、誇大広告に牽引される資産と、検証可能なブロックチェーンの実用性を持つ資産との間で、業界の方向性が二極化していることを浮き彫りにしている。

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黒川 理佐

2021年から仮想通貨投資を始め、数十のプロジェクトをリサーチ・利用。メルマガやSNSで最新情報を発信し、信頼を集める。2025年よりCoinspeaker参画。鋭い分析で、初心者から上級者まで役立つ情報を提供。

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