コインベース、ステーブルコイン規制に反発|法案支持見直しも

コインベースは、ステーブルコイン報酬に関する規制強化を巡り、米国のデジタル資産市場構造法案への支持撤回の可能性に言及した。

星 瑞希 By 星 瑞希 黒川 理佐 Editor 黒川 理佐 Updated 1 min read
コインベース、ステーブルコイン規制に反発|法案支持見直しも

Key Notes

  • コインベースがステーブルコイン報酬規制への懸念から法案支持の再考を示唆.
  • USDC報酬は同社の収益の柱であり、2025年には約2054億円に達したと推定される.
  • 銀行業界との対立が激化しており、15日の上院委員会での審議が注目される.

米暗号資産(仮想通貨)取引所大手のコインベースは12日、審議中のデジタル資産市場構造法案を巡り、ステーブルコインの報酬プログラムに厳しい制限が盛り込まれた場合、法案への支持を見直す可能性があると警告した。

支持撤回も辞さない構え

問題となっているのはClarity Actと呼ばれる法案で、デジタル資産の市場構造を明確化することを目的としている。

報道によると、コインベースは報酬規制の内容次第では支持撤回も辞さない構えを見せており、法案成立に向けた重要な局面での駆け引きとも受け取れる。

コインベースにとって、ステーブルコイン関連の報酬は収益モデルの中核を成す。

同社はサークル社が発行するステーブルコイン USDCの準備金から生じる金利収入の一部をユーザーに還元しており、有料会員サービスのCoinbase Oneでは年率約3.5%の報酬を提供している。

これにより、取引量が低迷する局面でも安定した収益を確保してきた。

2025年のステーブルコイン関連収益は、約13億ドルに達したと推定されている。この収益源が規制によって制限されれば、同社の経営戦略に与える影響は小さくない。

銀行業界との対立と法案の行方

上院銀行委員会は15日に同法案の審議を予定している。

最大の争点は、ステーブルコインの報酬を銀行預金の利子と同様に規制するか、それとも仮想通貨特有のインセンティブとして扱うかという点だ。この定義の違いが、今後の業界構造を左右する可能性がある。

銀行業界団体は、利回り付きステーブルコインが普及すれば銀行預金の流出を招き、家計や中小企業への融資能力が低下すると主張している。既存の金融システムへの影響を抑えたい考えだ。

一方、コインベースをはじめとする業界側は、報酬を銀行利子として扱うことはイノベーションを阻害し、米国プラットフォームの国際競争力を損なうと反発している

過度な規制により、ユーザーが規制の緩い海外取引所へ流出するリスクも指摘されている。

デジタル資産市場の明確化に向けて

Clarity Actは、デジタル資産をデジタル商品、投資契約、決済用ステーブルコインなどに分類し、市場ルールを整備することを目的としている。

ブロックチェーンが十分に成熟していると認定された場合、証券規制の枠外での取引を認める条項も含まれる。

同法案はすでに2025年半ばに下院を通過しており、証券取引委員会(SEC)と商品先物取引委員会(CFTC)も規制整備を進めている。

コインベースは2026年の最優先課題として連邦レベルでの市場構造法案の成立を掲げてきたが、自社のビジネスモデルを損なう形での法制化には強い警戒感を示している。

関係者によると、同社は最終的な法案テキストを慎重に見極めているという。

今回の法案審議は、米国におけるデジタル資産市場の制度設計を左右する重要な局面となっており、ステーブルコインを含む仮想通貨の投資環境に直接関係する内容を含んでいる。

投資家保護と産業育成のバランスをどう取るのか、議会の判断が注目される。

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星 瑞希
Coinspeakerニュースライター 星 瑞希

2020年よりブロックチェーン領域への投資をスタート。現在は「Coin Speaker」にて専属ライター兼暗号資産アナリストとして活動中。

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