仮想通貨ファンド、5.7億ドルの流入記録|イーサリアムが牽引

On 8月 12, 2025 at 7:50 pm UTC by · 1 min read

デジタル資産投資商品は週間で5億7200万ドルの純流入に転換。米政府の401(k)制度での利用許可で、イーサリアムが市場牽引。

資産運用会社コインシェアーズは11日、週次レポートで、暗号資産(仮想通貨)投資商品が合計5億7200万ドルの純流入を記録したと報告した。

これは過去2週間続いた資金流出からの大幅な反転となる。

イーサリアムが市場を牽引、ビットコインも回復

イーサリアム(ETH)の上場取引型金融商品(ETP)が2億6800万ドルの純流入を記録し、2025年で最高の週間成績となった。

この結果、年初来の累計流入額は82億ドルに達し、過去最高を更新した。

ビットコイン(BTC)の投資商品も2週間の流出を止め、2億6000万ドルの純流入で続いている。

一方で、ショートビットコイン商品から400万ドルの流出が見られ、市場心理が強気に傾いていることがうかがえる。

アルトコインも好調で、ソラナ(SOL)が2180万ドル、リップル(XRP)が1840万ドル、ニアプロトコル(NEAR)が1010万ドルの純流入を記録した。

米国の退職金制度での利用許可が追い風に

この市場の反転は、米国政府が401k退職金制度でのデジタル資産利用を許可したことが大きな要因だ。

この発表により、機関投資家の関心が著しく高まった。

週初めには、米国の弱い雇用統計や経済成長への懸念から約10億ドルの流出があった。

しかし、退職金制度に関する政策発表後、週の後半には約15億7000万ドルの資金が流入し、流れは劇的に変わった。

仮想通貨ETFの取引高は前月比で23%低く、これは夏の市場における機関投資家の活動鈍化という典型的なパターンと一致する。

経済的な不透明感が一時的に広がったものの、仮想通貨の退職金口座への採用承認が機関投資家の信頼を回復させたとみられる。

市場心理の改善と今後の展望

イーサリアム投資商品の年初来の累計流入額は82億ドルに達した。

同商品の運用資産総額は過去最高の326億ドルとなり、2025年だけで82%の価値増加を記録している。

この成長はイーサリアムの現物市場のパフォーマンスと連動しており、ETH価格は最近、2021年以来初めて4340ドルを超えて取引された。

地域別では、米国とカナダがそれぞれ6億800万ドルと1650万ドルの流入を記録した一方、欧州は弱気な傾向が続き、ドイツ、スウェーデン、スイスの合計で5430万ドルの流出となった。

規制の変更を受け、機関投資家による仮想通貨投資商品の採用は前例のないレベルに達しており、伝統的な退職金や投資計画への統合が進んでいる。

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