
暗号資産業界で5年以上の取材・執筆経験を持つフリーランスライター。ブロックチェーン技術の仕組みから最新のDeFiプロジェクト、NFT市場の動向まで幅広くカバー。複雑な技術概念を分かりやすく解説することを得意とし、初心者から上級者まで読者のレベルに合わせた記事執筆を行う。
実業家のイーロン・マスク氏は6月30日、米国の財政法案を強く批判し、現行の政治システムに変革をもたらすため、新たな政党を結成する可能性を示した。
この発言は、ドナルド・トランプ大統領との間で繰り広げられている論争に、新たな火種を投じる形となった。
この動きは、米国の政治情勢に大きな影響力を持つ二人の著名人の間で、緊張が高まっていることを浮き彫りにしている。両者の対立は、今後の政治的展望にも影響を与える可能性がある。
マスク氏の批判の的となったのは、現在審議中の財政法案である。同氏は自身のソーシャルメディア「X(旧ツイッター)」で、この法案を「とんでもない」と一蹴した。
If this insane spending bill passes, the America Party will be formed the next day.
Our country needs an alternative to the Democrat-Republican uniparty so that the people actually have a VOICE.
— Elon Musk (@elonmusk) June 30, 2025
彼は、法案に含まれる巨額の政府支出が国家財政に与える負担について、強い懸念を表明している。
マスク氏は、米国の二大政党である民主党と共和党が、いずれも極端な方向に進んでいると指摘する。そして、穏健な考えを持つ多くの国民が、現在の政治状況に不満を抱いているとの見方を示した。この現状認識が、彼の新たな行動の背景にある。
現状への不満から、マスク氏は具体的な対抗策として新党結成の可能性に言及した。同氏は、極端な党派主義を乗り越え、より中道的な政策決定を目指す「超穏健派」の政治勢力の必要性を訴えている。
具体的には、「Super Moderate Super PAC」(超穏健派スーパーPAC)の設立や、全く新しい政党の立ち上げを検討していることを明らかにした。
これは、既存の二大政党制に対する直接的な挑戦であり、米国の政治システムそのものを変革しようとする野心的な試みと受け止められている。
マスク氏の持つ莫大な資産と世界的な知名度を考えれば、もし彼が本気で政治活動に乗り出した場合、その影響は計り知れない。彼の発言は、イーロンマスク関連の仮想通貨に与えた影響を鑑みても、無視できない力を持つ。
マスク氏の一連の発言に対し、トランプ大統領は即座に反論した。トランプ氏は自身のソーシャルメディア「Truth Social」で、マスク氏の姿勢を偽善的だと批判した。
トランプ氏が指摘したのは、マスク氏が経営するテスラやスペースXといった企業が、過去に連邦政府から多額の補助金や優遇措置を受けてきたという事実だ。この指摘は、政府支出を批判するマスク氏の主張の正当性に疑問を投げかける狙いがある。
かつては良好な関係にあると見られていた両者だが、最近では公然と互いを批判し合う場面が増えている。今回の財政法案を巡る一件は、両者の対立をさらに深刻化させた。
世界で最も影響力のある二人の人物による舌戦の行方は、経済界だけでなく政界からも大きな注目を集めている。
Disclaimer: Coinspeakerは公平で透明性の高い報道に努めています。この記事は正確かつタイムリーな情報提供を目的としていますが、投資助言ではありません。市場状況は急速に変化するため、投資判断の前に情報確認と専門家への相談を強く推奨します。
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