ETHストラテジーとリドが提携、リキッドステーキングを採用

9時間 ago by · 1 min read

イーサ・ストラテジーがリドと提携し、財務資金をstETHに投入。機関投資家によるステーキング利回りを追求する動きが加速している。

イーサリアム(ETH)投資会社のETH Strategyは22日、リド・ファイナンスとの戦略的提携を発表し、財務資金の一部をETHのリキッドステーキングに用いることを明らかにした。

この取り組みは、イーサリアムを単なる投機的資産ではなく、生産的な財務構成要素として扱う機関投資家の大きな動きを象徴している。

同社は、stETHトークンを活用することで、企業運営に必要な流動性を維持しながら、保有するイーサリアムで安定した利回りを生み出すことを目指す。

機関投資家によるステーキングの新時代

今回の動きは、ビットマインやシャープリンクといった企業による同様の戦略に続くものだ。

リド・ファイナンスが提供するstETHは、ステーキングされたイーサリアムのリキッド版であり、ステーキング報酬を得続けながら、様々な分散型金融(DeFi)アプリケーションで利用できる。

企業の財務資産としてイーサリアムを活用するこのアプローチは、価格上昇のみに依存せずプロトコルへの参加を通じて収益を生み出す可能性が認識され、勢いを増している。

この提携により、イーサ・ストラテジーはステーキングした資産に対して年率約3%の利回りを得ることが可能になる。

これは、同社のイーサリアム保有規模によっては、年間数億ドル相当の収益を生む可能性がある。

イーサリアムの今後と市場動向

この提携は、いくつかの重要な市場動向と機関投資家のニーズに後押しされている。

機関投資家によるイーサリアムステーキングの需要は最近加速しており、リド財団は機関投資家の規制遵守を支援するために設計されたLido v3を立ち上げた。

リド財団の幹部であるキーン・ギルバート氏によると、規制されたカストディアンによるstETHのサポートが限られていたため、カストディソリューションはこれまで機関投資家にとって大きな参入障壁であった。

また、仮想通貨市場でリステーキングが主要なトレンドとして浮上したことも、リキッドステーキングへの関心をさらに高めている。

2025年の市場においてイーサリアムの価格が他の資産に比べて伸び悩んだことも、代替的な価値提案としてステーキングによる利回り生成をより魅力的にした。

代表的なアルトコインであるイーサリアムが、価格変動以外の価値を提供することは市場全体の成熟を示す動きだ。

従来の金融機関も、資本を長期間ロックすることなくイーサリアムのステーキング報酬を得る手段として、stETHのようなトークンに注目している。

オンチェーン透明性と戦略的拡大

今回の提携では、オンチェーン上で検証可能な財務リターンが実装される。

これにより、利害関係者はステーキング報酬や財務実績を独立して検証できるため、監査可能な収益証明を求める機関投資家の重要なニーズに応える。

イーサ・ストラテジーが以前に発表したEther.Fiとの提携と同様に、このリドとの統合も将来的には追加のDeFiプロトコルを組み込み、収益源の多様化と利回りの最適化を図る計画だ。

この戦略は、従来のステーキングメカニズムにはない柔軟性を提供し、企業が主要資産を生産的に保ちながら運営資金を維持することを可能にする。

実際に、シャープリンクは戦略導入後わずか2ヶ月で600万ドルのステーキング報酬を獲得した実績がある。

受け取ったstETHトークンは、Maple Financeのような融資プロトコルで活用することもでき、企業向けプラットフォームを通じてstETHを担保としたステーブルコインのクレジットラインが提供されている。

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