イーサリアム財団、L1とL2の差別化戦略を公開

イーサリアム財団はL1とL2エコシステムの将来ビジョン公開。L2は差別化されたサービスへ、L1は決済とDeFiのハブとしての役割維持。

黒川 理佐 By 黒川 理佐 倉元 大智 Editor 倉元 大智 Updated 1 min read
イーサリアム財団、L1とL2の差別化戦略を公開

Key Notes

  • イーサリアム財団はL1とL2の将来ビジョンを公開し、L2の役割を差別化されたサービスへ移行すると発表した.
  • すべてのL2に対してセキュリティ基準の引き上げを推奨し、ネイティブロールアップの開発を支援する.
  • クロスチェーンの断片化を解消し、L1とL2が相互に利益をもたらすエコシステムの構築を目指す.

イーサリアム財団は23日、レイヤー1とレイヤー2エコシステムの将来のビジョンを概説する記事を公開した。

レイヤー2の役割は差別化されたサービスへ

これまでのレイヤー2は、手数料の削減や処理能力の向上など、スケーリングの課題解決を主な目的として設計されていた。

しかし、財団が示した新たなビジョンでは、レイヤー2が純粋なスケーリングよりも差別化されたサービスの提供を優先すべきだとしている。

具体的には、アプリケーション特化型の機能やプライバシー保護、独自の価格設定、超低遅延といった革新的なサービスへの進化が求められている。

一方、レイヤー1であるイーサリアムは、引き続きエコシステム全体の基盤として機能する。

パーミッションレスで最大限の回復力を持つグローバルな決済レイヤーや、分散型金融(DeFi)の中心としての役割を維持する。

ゼロ知識(ZK)技術の進歩を活用し、セキュリティと分散化を保ちながら処理能力を数桁規模で向上させる計画だ。

セキュリティ基準の引き上げと技術的進歩

イーサリアム財団は、すべてのL2に対して「ステージ1」のセキュリティ基準を達成するよう推奨している。この基準では、完全な証明システムを備え、ユーザーが特定の管理者に依存せずにメインネットへ資金を移動できることが求められる。

さらに、L1との緊密な統合を目指すL2には、スマートコントラクトによる完全管理を伴う「ステージ2」への進化を促している。

技術面では、L1によって安全に検証可能な「ネイティブロールアップ」の開発を支援する。これが実現すれば、セキュリティ上の弱点を排除し、L1とL2の間でリアルタイムの相互作用が可能になる。

また、データ処理能力を向上させる仕組みである「ブロブ」の容量拡大も進める。現在は容量の約30%しか使用されておらず、今後の需要増加に合わせてさらに拡張する方針だ。

長期的には処理能力を大幅に引き上げる技術の導入も視野に入れている。

エコシステム全体の利便性向上へ

複数のブロックチェーンが存在することで生じる、ユーザー体験の断片化も重要な課題として挙げられている。

財団は開発者やインフラ提供者と協力し、異なるチェーン間での相互運用性を高める解決策を構築する。イーサリアムのエコシステム内で、利用者がよりスムーズに操作できる環境を整えることが目標だ。

L1とL2は相互に利益をもたらす関係を築く。L2はイーサリアムの高いセキュリティや豊富な流動性を活用でき、ブランド力も得られる。

対するL1は、暗号資産(仮想通貨)であるイーサリアムの需要増加や、新たなユーザー層の獲得といった恩恵を受ける。

L2のセキュリティ評価を提供するL2Beatなどの役割も重要視されており、透明性の確保が利用者の適切な判断につながる。

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黒川 理佐
Coinspeakerニュースデスク 黒川 理佐

2021年から仮想通貨投資を始め、数十のプロジェクトをリサーチ・利用。メルマガやSNSで最新情報を発信し、信頼を集める。2025年よりCoinspeaker参画。鋭い分析で、初心者から上級者まで役立つ情報を提供。

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