FBI元捜査官が仮想通貨を窃盗、AIで国外逃亡も計画か

On 8月 5, 2026 at 10:08 am UTC by · 1 min read

FBI元捜査官が捜査対象の仮想通貨ウォレットから約1億5700万円を盗んだとして起訴された。

米連邦捜査局(FBI)のパトリック・スティーブン・ヤロク元特別捜査官は3日、捜査対象から約100万ドルの暗号資産(仮想通貨)を盗んだとして起訴された。

捜査権限を悪用した不正送金の手口

ヤロク氏は、国家安全保障に関わる機密情報へのアクセス権を持っていた。この権限を悪用し、敵対国に関連する監視対象のウォレットからシードフレーズを取得した。

デジタル上の痕跡を残さないよう、フレーズを暗記する手法をとっていた。

同氏はFBIが敵対国のアカウントに対して迅速な対応をとらないことに不満を抱いていた。自らの手で対象者の活動を妨害しようと考えたことが、犯行の動機として語られている。

しかし、この行為は明らかな法律違反であり、個人的な利益を得る結果となった。

2024年後半から複数回にわたり、自身の管理するウォレットへ資金を不正に移動させた。被害総額は約100万ドルに上る。盗んだ資金の一部は、DeFiプラットフォームのスイレンド(Suilend)で運用されていた。

また、仮想通貨取引所のクラーケンの口座には、約18万8570ドルが保管されていた。この中には約16万6000ドルの米ドルや、約1万8000ドルのUSDC、少額のビットコイン(BTC)が含まれていた。

AIを活用した逃亡計画と自首

資金を奪った後、同氏は対話型AIのChatGPTを利用して海外移住を計画していた。

近年、犯罪計画にAIが悪用されるケースが増加している。

「100万ドルを最大化する方法」や「欧州の居住権を得る方法」などを繰り返し質問していた。AIの提案を受け、ポルトガルへの移住を本格的に準備していた。

実際に家族での航空券を予約し、現地の弁護士に手続きを依頼するなど、計画は実行に移されつつあった。

さらに、FBIの規定に反してドイツやポルトガルなどへ無断で渡航していたことも発覚している。これらの行動は、盗んだ資金で新たな生活を始める意図があったことを裏付けている。

しかし、2026年7月末に同氏は良心の呵責に苛まれ、司法省の職員に自らの罪を告白した。その後は捜査に協力し、ハードウェアウォレットの提供などを行った。

結果として、約92万5000ドルのデジタル資産が政府の管理下へ返還された。同氏は直ちに休職処分となり、その後に解雇と逮捕に至った。

過去にも連邦捜査官が捜査対象の仮想通貨を盗む事件は起きており、厳しい実刑判決が下されている。今回の事件も、捜査機関における内部統制の重要性を改めて浮き彫りにした。

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