ギャラクシー・デジタルは、2025年末のBTC価格目標を18万5000ドルから12万ドルへ引き下げた。クジラの売り圧力が要因。
金融サービス企業のギャラクシー・デジタルは5日、2025年末のビットコイン(BTC)価格目標を12万ドルに引き下げた。
従来予測していた18万5000ドルから大幅な下方修正となる。
ビットコインは今週10万ドルを下回り、火曜日には13億ドル以上のレバレッジポジションが清算された。
大口売却と資金流出が要因
同社のアレックス・ソーン調査部門責任者が顧客向けメモで公表した。
従来予測していた18万5000ドルから大幅な下方修正となる。
価格目標引き下げの要因として、大口保有者による約40万BTCの10月の売却、AI連銘柄や金への資金流入、おすすめ仮想通貨を準備資産とする企業の苦境を挙げている。
また10月10日に発生した190億ドル規模の清算連鎖が投資家心理と市場流動性を圧迫したことも影響したという。
ソーン氏は「ビットコイン価格が10万ドル水準を維持できれば、約3年続く強気相場の構造は健全なまま保たれるが、今後の上昇ペースは緩やかになる可能性がある」と述べた。
2025年はAIやいわゆるマグニフィセント・セブン株と比較して、ビットコインが注目される「ホットトレード」の年ではなかったという。
成熟期入りも長期見通しは維持
ギャラクシー・デジタルは、ビットコインが成熟期と呼ぶ新たな段階に突入したと分析している。
この段階では機関投資家による吸収と受動的な資金流入が市場を支配し、過去のサイクルと比較してボラティリティが低下する。
ギャラクシー・デジタルのマイク・ノボグラッツCEOも、短期的な勢いの鈍化を認めつつ、年末までビットコインは10万ドルから12万5000ドルの範囲で推移する可能性が高いとの見方を示した。
一方で同社は、ビットコインの長期的な強気見通しは変わらないと強調している。
ノボグラッツ氏は、現在の予想を上回る価格上昇をもたらす可能性のある触媒として、連邦準備制度理事会の政策への大統領介入と、審議中の仮想通貨市場構造法案の可決を挙げた。
調査会社ケーサーティースリー・リサーチは、売り圧力は緩和され、リスク選好が戻れば強気反転の条件が整うと予想している。
next