香港のステーブルコインライセンスに中国工商銀行とHSBCが申請意向を表明。8月末時点で77機関が申請意向を示す。
香港金融管理局は8日、第1段階でのステーブルコインライセンス発行を数社に限定する方針を示す中、中国工商銀行とHSBCが申請意向を表明したことが明らかになった。
8月末時点で77機関が申請意向を示しており、スタンダードチャータード銀行と中国銀行香港が第1回許可の最有力候補とされている。
According to Hong Kong Economic Journal, the HKMA plans to issue only a few stablecoin licenses in the first phase. As of the end of last month, 77 institutions had expressed interest. ICBC (Asia) has joined BOC Hong Kong in signaling intent to apply, while HSBC has also…
— Wu Blockchain (@WuBlockchain) September 8, 2025
世界最大銀行ICBCも参入表明
中国工商銀行は中国銀行香港に続く2番目の主要中国系銀行として申請意向を表明した。
同行は世界最大の総資産を持つ中国工商銀行グループの香港法人で、強固な財務基盤と豊富な顧客基盤を背景に香港のステーブルコイン市場参入を目指している。
香港最大の銀行であるHSBCも申請意向を表明し、個人向け銀行業務における長年の実績と規制当局との良好な関係を活かしてライセンス取得を狙っている。
香港ではビットコイン(BTC)の現物ETF取引が活発化する中、ステーブルコインが新たな金融商品として注目を集めている。
8月1日に新制度が開始されて以降、大手金融機関によるライセンス取得競争が激化している状況となっている。
スタンダードチャータードと中銀香港が最有力
業界関係者によると、スタンダードチャータード銀行と中国銀行香港が第1回許可の最有力候補とされている。
両行は香港の3つの紙幣発行銀行に含まれ、規制当局からの信頼度が高い。
スタンダードチャータード銀行はAnimoca BrandsおよびHKTとの合弁会社設立を通じてステーブルコイン事業への参入準備を進めており、2024年7月からHKMAのサンドボックステストに参加している唯一の銀行でもある。
中国銀行香港は香港ドル紙幣発行銀行としての地位と中国本土との強固な関係を背景に、特に人民元連動型ステーブルコインの発行において優位性を持つとみられている。
アルトコインの取引が拡大する香港市場において、法定通貨連動型のステーブルコインは投資家にとって安定した選択肢となることが期待されている。
HKMAは申請希望者に対し9月30日までの正式申請を促しているが、最終的な承認は慎重な審査を経て決定される見通しとなっている。
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