イーサリアムのFusakaハードフォークが最終テストネットで起動。12月3日を予定し、スケーラビリティ向上とコスト削減目指す。
PeerDASでデータ処理効率が8倍に向上
今回のアップグレードで最も注目されるのが「PeerDAS(Peer Data Availability Sampling)」の実装だ。 バリデーターは完全なデータをダウンロードすることなく、ピアから断片をサンプリングするだけで大規模なデータセットを検証できるようになる。 従来、将来性が高いイーサリアムの各フルノードはレイヤー2から投稿されるすべてのブロブデータを保存する必要があった。 PeerDASではノードがブロブデータの約8分の1のみを保存し、暗号学的な再構築によって欠落部分を補完する仕組みとなる。 この設計により、理論上、ノードオペレーターに高いハードウェアや帯域幅を要求することなく、最大8倍のブロブスループットをサポートできる。 また、ブロックのガスリミットがデフォルトの4500万ユニットから6000万ユニットに引き上げられる。 これにより、ネットワークが処理できるトランザクション量が増加する見込みだ。 さらに、EIP-7825では、トランザクションあたりのガス上限を約1678万ユニットに設定することでスパムリスクを軽減する。イーサリアム関連ニュース
シャープリンク、2億ドル相当のETHをレイヤー2のLineaで運用
シャープリンク社は28日、財務資産である2億ドル相当のイーサリアム(ETH)をコンセンシス開発のLineaネットワークに展開すると発表した。複数年にわたる取り組みで、機関投資家レベルのインフラを活用し、オンチェーンでの利回り最適化を目指す。戦略は3つの利回り源を組み合わせ、PoSによるステーキング報酬、EigenCloudのAVSを通じたリステーキングインセンティブ、Lineaとether.fiからのエコシステムインセンティブを活用する。展開されるETHは適格カストディアンであるAnchorage Digital Bankを通じて保有される。
ETHZilla、自社株買いでETH4千万ドル売却
ETHZillaは27日、保有する約4000万ドル相当のイーサリアム(ETH)を売却し、自社株買いの資金を調達したと発表した。同社は約1200万ドルで約60万株の普通株式を取得。株価と純資産価値(NAV)の乖離が30%に達したことが背景にある。マカンドリュー・ルディシルCEOは、NAVに対する大幅なディスカウントで取引される中、自社株買いは即座に利益をもたらすと説明した。発表後、同社株価は通常取引で14.5%上昇し、時間外取引でさらに12%上昇した。
イーサリアム、51%攻撃には強固もオフチェーン資産にリスクか
イーサリアム共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏は26日、ブロックチェーンセキュリティに関する重要な警告を発した。同氏は、イーサリアム上の資産は51%攻撃でも保護されるが、クロスチェーンブリッジなどオフチェーンシステムでは同様の攻撃により資産喪失のリスクがあると指摘した。この警告は、ソラナ共同創設者が提案したイーサリアム・ソラナ間ブリッジ構想を背景に、クロスチェーン技術の安全性評価の重要性を強調するものとなっている。
ビットマイン、イーサリアム取得止まらず|総保有330万ETH超
イーサリアム財務企業ビットマインは24日、7万7,055ETHを追加取得し、総保有量が331万3,069ETH(約137億5,000万ドル、総供給量の約2.8%)に達した。トム・リー会長率いる同社は総供給量の最大5%保有を目指しており、10月だけで複数回の大規模取得を実施している。イーサリアムの1日あたりトランザクション数が前年比14%増の約131万件に達する中、機関投資家の信頼感の高まりを反映した動きとなっている。
