米財務省、初の連邦ステーブルコイン規制「GENIUS法」施行へ

Updated on Sep 20, 2025 at 2:06 am UTC by · 1 min read

米財務省が連邦ステーブルコイン規制「GENIUS法」の施行に向け規則制定案を公表。監督体制の強化を目指し、意見公募を開始。

米財務省は18日、初の連邦ステーブルコイン規制法GENIUS法の施行に向けた規則制定案事前通知を公表し、30日間の意見公募を開始した。 決済用ステーブルコインの技術革新を促進する一方で、消費者保護、不正金融リスクの軽減、金融安定性への対応を目的とした適切な規制体制の構築を目指す。 今回の通知は新たな要件を課すものではなく、法律の施行に向けた準備段階として、産業界、学術界、一般市民など幅広い関係者から意見を募る機会を提供する。 提出された意見は透明性確保のため、ウェブサイトregulations.govで公開される予定だ。

包括的な規制枠組みの構築

GENIUS法は米国初の連邦ステーブルコイン法として、発行者に100%の準備金保有を義務付け、米ドルや短期米国債などの流動性の高い資産での裏付けを要求。 発行者は準備金の構成について月次での公開開示が必要となり、登録公認会計士による定期監査も受けなければならない。 同法では、ステーブルコイン発行者は銀行秘密法の対象となり、マネーロンダリング対策(AML)やテロ資金供与対策(CFT)の厳格なコンプライアンス体制の構築が求められる。 法的要請があった場合にはステーブルコインの差し押さえ、凍結、無効化を行う技術的能力の保有も義務付けられている。 100億ドル以下の発行残高を持つ発行者については、連邦規制枠組みと実質的に類似している場合に限り、州レベルの規制体制を選択することも可能となっている。

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