Ondo、米規制下の証券トークン市場へ参入|Oasis Pro買収で

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Ondo FinanceがOasis Proを買収し、SEC登録ライセンスを取得。米国で規制に準拠したトークン化証券市場の構築を本格化させる。

現実資産(RWA)のトークン化プラットフォームOndo Financeは6日、Oasis Proの買収を明かした。

この買収により、同社は米国証券取引委員会(SEC)に登録された複数のライセンスを獲得し、規制に準拠したトークン化証券市場の立ち上げが可能となる。

SECライセンス取得で規制準拠の市場構築へ

Oasis Proは2019年に設立され、米国の規制枠組み内でトークン化証券を発行・取引するためのインフラを提供してきた企業だ。

Ondo Financeは今回の買収を通じて、デジタル資産のブローカーディーラー、代替取引システム(ATS)、トランスファーエージェント(TA)のライセンスを手に入れたかたちとなる。

この動きは、株式やファンドなどの伝統的な資産をデジタル・トークンとして表現し、分割所有を可能にする、完全に規制されたエコシステムを米国に創設するための戦略的な一手だ。

Ondo Financeは2025年7月4日に、Oasis ProのSEC登録事業体を買収する意向を初めて明らかにしていた。

買収以前から、Ondo Financeはすでに16億ドルを超えるトークン化資産のポートフォリオを構築している。特に、トークン化された米国債やマネー・マーケット・ファンドは、3億ドル以上の運用資産を集めていた。

18兆ドル市場を見据えた戦略的買収

Ondo Financeのネイサン・オールマン創設者兼CEOは、この買収が「米国で準拠したトークン化証券市場を開発するために必要な、最も包括的なライセンスとインフラをもたらす」と述べている。

同社は、2033年までに18兆ドル規模に成長すると予測される市場での主導権を狙う。

この戦略は、主にオフショアで事業を展開したり、包括的な規制遵守の枠組みを欠いたりする競合他社との明確な差別化を図るものだ。

また、トークン化された現実資産への規制されたアクセス経路を求める機関投資家の需要の高まりに応える動きでもある。

これらは従来のアルトコインとは異なる特徴を持つため、新たな投資機会として期待されている。

SEC登録ライセンスの確保により、Ondo Financeは米国の投資家に対して、規制に準拠した構造内で直接サービスを提供できるようになった。

これは、規制の明確化が進み、未登録のデジタル資産プラットフォームに対する執行措置が強化される業界全体の傾向と一致する。

トークン化証券の包括的サービスを提供

Ondo Financeは買収後、RWAのトークン化エンジン、トランスファーエージェント、資本構成管理ソリューション、流通市場、そして発行市場を含む包括的な機能を提供できる体制を整えた。

オールマン氏は、「この買収は、透明でアクセスしやすく、コンプライアンスに準拠した金融システムをオンチェーンで構築するというOndoの強いコミットメントを示すものだ」と強調している。

オンチェーンでのシステム構築には、ブロックチェーン技術が不可欠だ。

買収されたOasis Proのパット・ラヴェッキアCEOも、「この戦略的統合は、デジタル資産分野で信頼される規制準拠のプラットフォームを構築するため、優秀なチーム、インフラ、専門知識を結集させるものだ」とコメントした。

この買収は、Ondo Financeがこれまで成功させてきた伝統的な金融商品のトークン化を基盤としている。

今後は、株式、債券、プライベート市場証券など、複数の資産クラスにわたって規制されたサービスの拡大を目指す。

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