Ondo Financeは、OndoグローバルをBNBチェーンに拡大。100以上のトークン化米国株やETFへのアクセスを提供。
現実世界資産(RWA)のトークン化を手がけるオンド・ファイナンスは29日、OndoグローバルマーケットをBNBチェーン上で開始した。
BNBチェーンの340万人に上る日次アクティブユーザーは、100種類以上のトークン化された米国株や上場投資信託にアクセス可能となる。
取引はBNBチェーン最大の分散型取引所(DEX)であるPancakeSwapを通じて実施される。
米国外の投資家は地理的制限や規制の壁を超えて、24時間365日体制でアップルやテスラといった米国株式のトークン版を取引できる環境が整った。
トークン化市場の急成長とOndoの地位
Ondoグローバルマーケットは9月にイーサリアム(ETH)上でローンチ。
わずか2カ月で総預かり資産3億5000万ドル、オンチェーン取引高6億6900万ドルを達成した。
RWA.xyzのデータによると、トークン化された株式市場全体は8月以降2倍以上に成長し、現在約7億ドルに達している。
Ondo単独で約3億2000万ドルを占め、KrakenのxStocksやBackedといった競合と並ぶ主要プレーヤーとなっている。
オンド・ファイナンスの総トークン化資産は18億3000万ドルに達し、その内訳は米国債が80.78%、公開株式が17.44%となる。
同社はOndoグローバルマーケットを通じて、トークン化証券市場で支配的な地位を確立している。
BNBチェーン参入の戦略的意義
オンド・ファイナンスのネイサン・オールマンCEOは、BNBチェーンへの拡大について「アジア、ラテンアメリカ、その他の地域の数百万人のユーザーにトークン化された米国株とETFをもたらす重要な一歩」と位置づけた。
BNBチェーンのサラ・ソン責任者は「オンド・ファイナンスがエコシステムに加わったことは、RWA分野における勢いを改めて強く証明するものだ」と述べた。
同社は2025年に入り、米国規制当局に登録されたブローカーOasis Proとブロックチェーン開発者Strangeloveを買収するなど、規制対応と技術基盤の強化を進めている。
さらに2月には、トランプ氏が支援するWorld Liberty Financial(WLFI)との提携を発表し、トークン化資産の採用拡大に取り組んでいる。
アルトコインONDOは29日時点で0.74ドルで取引されており、前日比1.7%下落した。
これは米連邦準備制度理事会の金利決定を控えた市場全体の警戒感が影響したとみられる。
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