リップル社がステーブルコイン決済のRailを2億ドルで買収。国境を越えた決済能力を強化し、RLUSDエコシステムを拡大する。
リップル社は7日、トロントを拠点とするステーブルコイン決済プラットフォームRailを2億ドルで買収すると公表した。
この買収により、世界で最も包括的なステーブルコイン決済ソリューションを市場に提供する。
買収手続きは規制当局の承認を経て、2025年第4四半期に完了する見込み。
リップル社のモニカ・ロング社長は「ステーブルコインは現代金融の要となりつつあり、独自のポジションを築ける」と述べた。
仮想アカウントと自動化システムで運用効率化
Railのプラットフォームは、仮想アカウントと自動化されたバックオフィスインフラを提供する。
これにより、顧客は専用口座や暗号資産(仮想通貨)ウォレットを開設することなく、デジタル資産で取引できるようになる。
リップル社の既存のRipple Paymentsは、幅広いペイアウトネットワーク、市場をリードするデジタル資産流動性、60以上のライセンスキットを通じて顧客の支払いフローを適切に管理する。
Railの機能が加わることで、運用の効率化が図られる。
統合された新システムは、顧客が仮想通貨をバランスシートに保有する必要なく、ステーブルコインの入出金を包括的にサポートする。
また、単一のAPIを通じて24時間365日稼働するグローバル決済ネットワークへの接続を可能にする。
デジタル資産決済インフラでの主導地位強化
今回の買収は、リップル社が現在まで買収や戦略的機会に30億ドル以上を投資してきた一連の拡大戦略の一環だ。
同社は引き続きM&Aを通じた積極的な事業拡大にコミットしている。
この動きにより、リップル社のRLUSDステーブルコインとリップル(XRP)を含む様々なデジタル資産での支払いをサポートし、高額取引において競争力のある価格設定を提供できるようになる。
さらに、顧客向けのサードパーティ送金から内部の財務フローまで、多様な決済ニーズを単一プラットフォームで管理可能となる。
この買収により、リップル社はデジタル資産決済インフラにおける主導的地位を一層強固なものにすることが期待される。
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