ロシア大手銀がDeFi製品テスト、トークン化で伝統金融と接続

Updated 3時間 ago by · 1 min read

ロシア最大手ズベルバンクがDeFi製品のテストを開始した。イーサリアム基盤やトークン化を通じ、伝統金融との融合を視野に入れる。

ロシア最大の金融機関であるズベルバンクは16日、顧客からの暗号資産(仮想通貨)取引や保有への需要増加に対応するため、複数のDeFi製品を積極的にテストしていることを確認した。

イーサリアム基盤の活用とDeFiへのアプローチ

同行のアナトリー・ポポフ副会長は現地メディアに対し、すでに様々なDeFi製品のテスト段階にあると述べた。デジタル資産戦略の一環として、トークン化やDeFiインフラの開発状況を注視しているという。

特にイーサリアムベースのインフラに関心を示しており、同ネットワークを成熟したインフラの例として挙げた。スマートコントラクト機能の高度さも評価の対象となっている。

ズベルバンクは独自のシステムを構築するのではなく、既存のDeFiエコシステムとの接続に重点を置いている。トークン化は伝統的金融と分散型市場の架け橋になると強調した。

現在は、分散型プロトコルが取引や資産管理、決済機能をどのようにサポートできるかを評価している。効率性の向上や新しい金融商品の可能性を探っている段階だ。

拡大するロシアの仮想通貨市場と投資家の需要

ロシア中央銀行の推計によると、国内ウォレットに保管される仮想通貨の総額は2025年3月までに105億ドル規模に達する見通しだ。

ポポフ氏は、ロシア人の間で仮想通貨の人気が高まっており、顧客もアクセスしやすいソリューションを求めていると指摘した。投資家は運用や決済のリスクを最小限に抑えつつ、注目の仮想通貨へ投資する方法を求めている。

ズベルバンクはすでに、ビットコインやイーサリアムに連動する仕組み債などを提供しており、関連商品の発行総額は15億ルーブル(約30億円)に達している。

規制の壁と将来的な市場統合

需要は高まっているものの、銀行アプリ上で顧客が仮想通貨を売買することは、現行規制では認められていない。ポポフ氏は、銀行としては当局の許可を待っている段階だと説明した。

ズベルバンクはインフラ構築やセキュリティ確保を巡り、ロシアの金融監視当局と継続的に協議しており、投資家保護も重要な論点となっている。

ポポフ氏は、伝統的な銀行業務とDeFiはいずれ融合するとし、明確な規制が整い、経済合理性が確認されれば、市場へ本格的に関与する考えを示した。

ロシアはビットコインのマイニングで世界3位に位置しており、地政学的な緊張を背景に、代替的な金融インフラへの関心も高まっている。

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