2020年よりブロックチェーン領域への投資をスタート。現在は「Coin Speaker」にて専属ライター兼暗号資産アナリストとして活動中。
ロシア最大の金融機関であるズベルバンクは16日、顧客からの暗号資産(仮想通貨)取引や保有への需要増加に対応するため、複数のDeFi製品を積極的にテストしていることを確認した。
同行のアナトリー・ポポフ副会長は現地メディアに対し、すでに様々なDeFi製品のテスト段階にあると述べた。デジタル資産戦略の一環として、トークン化やDeFiインフラの開発状況を注視しているという。
特にイーサリアムベースのインフラに関心を示しており、同ネットワークを成熟したインフラの例として挙げた。スマートコントラクト機能の高度さも評価の対象となっている。
ズベルバンクは独自のシステムを構築するのではなく、既存のDeFiエコシステムとの接続に重点を置いている。トークン化は伝統的金融と分散型市場の架け橋になると強調した。
現在は、分散型プロトコルが取引や資産管理、決済機能をどのようにサポートできるかを評価している。効率性の向上や新しい金融商品の可能性を探っている段階だ。
ロシア中央銀行の推計によると、国内ウォレットに保管される仮想通貨の総額は2025年3月までに105億ドル規模に達する見通しだ。
ポポフ氏は、ロシア人の間で仮想通貨の人気が高まっており、顧客もアクセスしやすいソリューションを求めていると指摘した。投資家は運用や決済のリスクを最小限に抑えつつ、注目の仮想通貨へ投資する方法を求めている。
ズベルバンクはすでに、ビットコインやイーサリアムに連動する仕組み債などを提供しており、関連商品の発行総額は15億ルーブル(約30億円)に達している。
需要は高まっているものの、銀行アプリ上で顧客が仮想通貨を売買することは、現行規制では認められていない。ポポフ氏は、銀行としては当局の許可を待っている段階だと説明した。
ズベルバンクはインフラ構築やセキュリティ確保を巡り、ロシアの金融監視当局と継続的に協議しており、投資家保護も重要な論点となっている。
ポポフ氏は、伝統的な銀行業務とDeFiはいずれ融合するとし、明確な規制が整い、経済合理性が確認されれば、市場へ本格的に関与する考えを示した。
ロシアはビットコインのマイニングで世界3位に位置しており、地政学的な緊張を背景に、代替的な金融インフラへの関心も高まっている。
Disclaimer: Coinspeakerは公平で透明性の高い報道に努めています。この記事は正確かつタイムリーな情報提供を目的としていますが、投資助言ではありません。市場状況は急速に変化するため、投資判断の前に情報確認と専門家への相談を強く推奨します。
2020年よりブロックチェーン領域への投資をスタート。現在は「Coin Speaker」にて専属ライター兼暗号資産アナリストとして活動中。