SharpLink Gamingがイーサリアム財団から1万ETHを直接購入。ETHを主要準備資産に採用し、エコシステム貢献へ。
米ゲームマーケティング企業SharpLink Gamingは10日、イーサリアム財団から1万ETHを2572万ドルで直接購入した。
上場企業が財団から直接イーサリアム(ETH)を取得するのは初の事例となる。
ETH1枚あたり2572.37ドルで取引が成立し、同社は購入したETHをステーキングして流通から除外する方針だ。
この戦略的取引は、同社がETHを主要準備資産として採用する世界最大の上場企業としての立場を確立する動きとなった。
企業財務戦略の変革
SharpLink Gamingのジョセフ・ルービン会長は「これは取引ではなく、長期ビジョンへのコミットメントだ」と述べた。
ルービン氏はイーサリアムの共同創設者であり、ConsenSysの創設者兼CEOも務める。
同氏は「SharpLink Gamingは責任ある業界管理者として、ETHを取得、ステーキング、リステーキングし、供給を流通から除外してイーサリアムエコシステムの健全性を強化している」と説明した。
この方針により、ネットワークのセキュリティ向上とETH価格の安定化に寄与することが期待される。
同社は現在20万6000ETH超を保有し、すべてをステーキングプロトコルに配置している。
6月2日の戦略開始以来、ステーキング報酬として322ETHを獲得した実績がある。
Web3インフラと企業経営の融合
本社をミネソタ州ミネアポリスに置くSharpLink Gamingは、スポーツベッティングとオンラインカジノマーケティング事業を営む企業だ。
今年5月にConsenSysが主導した4億2500万ドルの資金調達により、ETH財務戦略への転換を実現した。
スイスのツークに本拠を置くイーサリアム財団は、イーサリアムプロトコルの開発と成長を支援する主要機関。
開発者、研究者、イノベーターに資金、調整、指導を提供し、分散型インフラの構築を推進している。
今回の取引は、機関投資家による新しい暗号資産(仮想通貨)の採用が加速していることを示す象徴的な事例となった。
特にプルーフ・オブ・ステークへの移行や最近のネットワークアップグレードが、企業の関心を高めている。
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