ゲーム技術企業のSharpLink Gamingは、イーサリアムを大量に買い増し、世界最大級の上場企業ETH保有者となった。
ゲーム技術企業のSharpLink Gamingは24日、6月16日から20日にかけてイーサリアム(ETH)1万2207枚を約3067万ドル(約44億5000万円)で追加購入した。
これにより同社の総保有量は18万8478枚となり、世界最大の上場ETH保有企業の地位を維持している。
保有総額681億円に到達
今回の購入により、同社のETH保有総額は現在の市場価格で約4億7000万ドルに達した。
購入資金は、At-The-Market(ATM)株式売却プログラムを通じて約2770万ドルの純手取り金を調達して確保した。
SharpLinkは6月2日に、イーサリアム共同創設者でConsenSys最高経営責任者のジョセフ・ルービン氏が取締役会会長に就任することで話題となった企業だ。
同社は5月末から本格的なイーサリアム戦略を開始し、4億2500万ドルの資金調達を完了していた。
現在、同社の保有ETHの100%がステーキングソリューションに配備され、ネットワークセキュリティを支援しながら利回りを生成している。
これまでにETH戦略開始以降、120枚のETH報酬を獲得している。
イーサリアム版Strategy戦略
SharpLinkの最高経営責任者ロブ・フィシアン氏は「ETHを主要な準備資産とする決定は、プログラム可能で利回りを生むデジタル資本としての役割への深い確信を反映している」と述べた。
同社は従来のスポーツベッティングとゲーミング分野での営業を継続しながら、イーサリアムがデジタル商取引と分散型アプリケーションの基盤インフラになるとの確信のもと、戦略的な購入を進めている。
ルービン氏は「イーサリアムは過去10年間、機関投資家と公的アプリケーションの両方をサポートする回復力のあるプログラム可能な分散型信頼基盤として自らを証明してきた」と評価している。
株価低迷も戦略継続
一方で市場の反応は複雑だ。
同社株価は年初来で約62%下落しており、投資家の間では新しい仮想通貨への大規模戦略転換の持続性について懐疑的な見方も出ている。
6月18日にはナスダックで同社株のオプション取引が開始されており、トレーダーの関心の高まりも見られる。
同社の戦略は、ビットコイン(BTC)に焦点を当てたStrategy社の手法をイーサリアムに適用した先駆的な取り組みとして注目されている。
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