Delphi Digitalは、2026年はソラナが「分散型ナスダック」を目指す変革の年になると分析した。大型アップデートなどが主な背景にある。
暗号資産(仮想通貨)調査会社Delphi Digitalは21日、2026年がソラナ(SOL)にとって変革の年になると予測するレポートを公表した。
「分散型ナスダック」へ進化
同レポートによると、ソラナは「分散型ナスダック」としての役割を担う準備を進めているという。
中央集権型取引所と競合できるインフラを目指し、レイテンシーや流動性の深さ、注文執行の公平性を強化する方針だ。
2026年のロードマップは、ネットワーク史上最も積極的かつ広範なアップグレードサイクルになると位置づけられている。
この変革の中心となるのが、Alpenglow(アルペングロー)と呼ばれるアップグレードだ。
これはプロトコル史上最大の変更とされ、コンセンサス形成の原則を変更する「Votor」と、ブロック伝播を最適化する「Rotor」の2つの要素で構成される。
この実装により、ファイナリティまでの時間が現在の12.8秒から100〜150ミリ秒へと劇的に短縮される可能性がある。
また、Alpenglowでは「20+20」と呼ばれるレジリエンスモデルが導入され、最大40%の参加者が非アクティブまたは不正であってもネットワークが耐えられるようになる。
このアップグレードサイクルの一環として、これまでの特徴であったProof of History(PoH)は事実上段階的に廃止され、決定論的なスロットスケジューリングなどに置き換わる見込みだ。
この技術的な刷新は、2026年初頭から中頃にかけて展開されると予想されている。
インフラ強化と機関投資家の動向
Delphi Digitalが強気な予測をする背景には、いくつかの重要な要因がある。
その一つが、Jump社が開発する第2の独立バリデータクライアントFiredancerだ。これによりバリデータの多様性が向上し、処理能力が毎秒数百万トランザクションに達する可能性があるとされる。
さらに、DoubleZero社が開発中のプライベート光ファイバーネットワークは、バリデータ間を直接接続し、従来の金融取引所と同様の低遅延環境を提供する。
機関投資家からの関心も高まっている。
米金融大手モルガン・スタンレーは、米証券取引委員会(SEC)に対し「Morgan Stanley Solana Trust」の登録届出書を提出した。
また、ネットワークのステーキング比率は70%に達し、約600億ドル(約9兆5400億円)相当の価値がロックされており、セキュリティと安定性が強化されている。
市場の反応とエコシステムの拡大
ソラナの価格は現在、130ドルを下回り、週間では約7%の下落となっている。また、ソラナのデジタル資産トレジャリー(DATs)によるSOLの購入も過去2ヶ月間停止している状況だ。
一方で、エコシステム自体は拡大を続けている。NansenによるAI駆動の取引ツールのローンチや、新たな無期限先物取引所の登場などが予定されており、デリバティブ取引の分野でも地位を強化しようとしている。
Delphi Digitalは、現在はミームコインの取引が主流であるものの、長期的には機関グレードの取引インフラへと移行していくとの見方を示している。
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