英大手銀行スタンダードチャータードは、イーサリアムの価格予想を大幅引き上げ。2025年末の目標を7500ドルに設定した。
英大手銀行スタンダードチャータードは13日、イーサリアム(ETH)2025年末の目標価格を従来の4000ドルから87.5%増となる7500ドルへと上方修正した。
この修正は、企業財務部門による積極的な蓄積と現物イーサリアムETFへの資金流入が主な要因となっている。
同行のジェフ・ケンドリック・デジタル資産担当責任者は「イーサリアムの事実は良い方向に変化している」と述べ、この大幅な予想上方修正の背景を説明した。
機関投資家の大規模蓄積が牽引
価格予想の改定は、機関投資家による前例のない蓄積ペースが主な要因だ。
企業財務部門とETFは6月初旬以降、イーサリアムの総流通量の約3.8%を取得した。
スタンダードチャータードによると、このペースは2024年の米国選挙期間中に観測されたビットコイン(BTC)の最速蓄積ペースの約2倍に相当する。
特にイーサリアム財務企業の出現が需要を牽引している。
ビットマインは保有量を410%増の833,100 ETHに、シャープリンク・ゲーミングは141%増の521,900 ETHに増やした。
主要企業が計画するイーサリアムの配分額は合計304億ドルに上り、現在保有されている75億9,000万ドルを大幅に上回る。
現物イーサリアムETFには約15億ドルの資金が流入し、機関投資家の関心の高さを裏付けている。
ステーブルコイン市場の急拡大効果
7月に成立したGENIUS法によるステーブルコインの規制明確化は、ステーブルコイン運用の主要基盤としてのイーサリアムの地位を強化した。
現在、全ステーブルコインの半数以上がイーサリアム上で流通しており、総額は2540億ドル市場のうち1310億ドルを占める。
スタンダードチャータードは、ステーブルコイン市場が2028年末までに8倍の2兆ドルまで拡大すると予測。
ステーブルコイン関連の収益は既にイーサリアムのネットワーク収益の約40%を占めており、この成長がETHの価値向上に直結すると分析されている。
技術面では、Fusakaと呼ばれるネットワークアップグレードがレイヤー1の処理能力を10倍向上させる予定。
この改善により、仮想通貨投資や開発者にとってイーサリアムがより魅力的なプラットフォームになると期待される。
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