テザーがビットコインマイニング向けオープンソースOS「MOS」を公開。P2P型で中央集権依存を排除し、管理・監視・自動化を一元化。
ステーブルコイン発行大手のテザーは2日、エルサルバドルで開催された「Plan ₿ Forum 2026」において、ビットコイン(BTC)マイニング向けのオープンソースOS「Mining OS(MOS)」を公開した。
MOSは、ビットコインマイニング業務を管理・監視・自動化するためのモジュール式OSで、マイニング施設内のあらゆる機器やインフラを「ワーカー」として統合管理する仕組みを採用している。
マイニングインフラの透明性と効率化
公式発表によると、MOSはハッシュレート、エネルギー使用量、デバイスの健全性、施設レベルのインフラまでを一元的に可視化できる。
Holepunchプロトコルに基づくセルフホスト型P2Pアーキテクチャを採用しており、中央集権的な管理サービスやサードパーティへの依存を排除する設計だ。
パオロ・アルドイノCEOは、「MOSはマイニングインフラをよりオープンでアクセスしやすくするために構築された」と述べ、小規模から大規模施設まで同一OSで対応可能である点を強調した。
このプラットフォームは、リアルタイムでのビットコインのハッシュレート、温度、電力消費の監視に加え、マイニングプールや冷却設備などの物理インフラ管理にも対応する。
テザーは、「マイニング業界は長年、閉鎖的なブラックボックス型システムに制限されてきたが、MOSはそれを変える」と説明している。
業界の課題解決と開発者支援
今回のリリースは、断片化されたビットコインマイニング向けソフトウェア環境を統合し、透明性と標準化を進める狙いがある。
2025年に純利益100億ドルを計上したテザーは、主力のステーブルコイン事業で得た資金を背景に、エコシステム投資を加速している。
この動きは、Blockなどが進める分散型マイニングインフラの流れとも一致する。ハードウェアと管理ソフトの密結合というブラックボックス性を排除し、新規参入の障壁を下げることが目的だ。
MOSと同時に、OS基盤となる「Mining SDK」も発表された。これは今後数ヶ月以内にオープンソースで公開予定で、デバイス統合や運用ツールの開発を容易にする。
テザーは2025年6月に構想を公表しており、「高コストなベンダー依存からの脱却」が重要だと強調していた。
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