トム・リー氏は、FRBによる利下げが市場心理を好転させ、BTCやETHが今後大幅に上昇する可能性があると予測。
ファンドストラットのトム・リー共同創設者が15日、FRBの利下げを受けてビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)が今後3カ月間でモンスター級の動きを見せる可能性があると予測した。
同氏は、現在の市場をサイクル中間期と位置づけ、FRBの金融緩和政策転換が暗号資産(仮想通貨)市場に大きな上昇をもたらすとの見方を示している。
17日に開催予定の連邦公開市場委員会(FOMC)では、25ベーシスポイントの利下げが96.4%の確率で予想されている。
金融緩和による流動性改善がカギ
リー氏の分析によると、FRBが緩和サイクルへの復帰を宣言することで市場の信頼回復が可能となり、借入コストの低下が流動性を改善させると説明。
金融緩和環境下では、ナスダック100指数のマグニフィセント・セブンと呼ばれる大手ハイテク株とAIセクターが最も恩恵を受けるとしている。
「FRBは緩和サイクルに戻ったと宣言することで実際に信頼を再注入でき、これは流動性の真の改善になる」とリー氏は述べた。
歴史的パターンでは、このような政策転換時期に暗号資産が大幅な上昇を記録してきたと指摘している。
ビットコインは金融政策と流動性に敏感だと分析し、イーサリアムも流動性の影響を受けながら、AI技術のブロックチェーン移行やウォール街のブロックチェーン参入という追加要因があると説明。
同氏はイーサリアムは本質的に成長プロトコルだとして、その独自性を強調している。
ビットマインの積極的イーサリアム買い増し戦略
世界最大のイーサリアム保有企業のビットマインは現在、215万ETHを保有しその価値は97億ドルに上る。
これは全イーサリアム供給量の約1.8%に相当する規模だ。
同社は月曜日に現金と暗号資産を合わせて107億7000万ドルを保有していると明らかにした。
現在の価格水準では、ビットコインが約11万5800ドル、イーサリアムが約4528ドルで取引されており、共に過去1週間で上昇を記録している。
リー氏の予測が実現すれば、金利感応度の高い小型株や金融株と併せて、暗号資産セクターが年末に向けた市場の中心的存在となる可能性が高い。
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