英スマーターウェブ、国内初のビットコイン建て転換社債を発行

11時間 ago by · 1 min read

英スマーターウェブ社が国内初となる2100万ドル規模のビットコイン建て転換社債を発行。企業のデジタル資産戦略が注目される。

英テクノロジー企業のスマーターウェブ社は6日、2100万ドル規模のビットコイン建て転換社債を発行した。

英国の公開企業による初のビットコイン建て転換社債となり、ビットコイン(BTC)価格に連動したリターンと株式転換権の両方を享受できる革新的な仕組みとなっている。

スマーターウェブ社のアンドリュー・ウェブリーCEOは、この構造を英国資本市場初の試みと位置づけている。

TOBAMが全額引受、12か月満期の新金融商品

今回の転換社債Smarter Convertは、フランスの資産運用会社TOBAMが3つの運用ファンドを通じて全額を引き受けた。

TOBAMは2005年に設立された独立系資産運用会社で、イヴ・シュエファティCEOが率いる。

同社は2017年にヨーロッパ初のビットコイン・ミューチュアルファンドを立ち上げるなど、暗号資産(仮想通貨)投資の分野で先駆的な役割を果たしている。

この社債は無利息のゼロクーポン債で、元本はビットコインで評価される仕組み。

満期は12か月後に設定されており、投資家が株式転換を選択しない場合、満期時点のビットコイン価格を基に算出された元本の98%が支払われる。

株式転換権については、基準株価1.95ポンドに5%のプレミアムを上乗せした1株2.05ポンドで転換可能。

全ての社債が転換された場合、約770万株の新株が発行される計算となる。

強制転換条項と戦略的活用方針

転換社債には投資家保護と発行体リスク管理の両面を考慮した仕組みが組み込まれている。

株価が転換価格の50%上で10営業日連続して取引された場合、スマーターウェブ社は強制的に株式転換を実行できる条項を設けている。

同社は調達資金を顧客維持と事業規模拡大を目的とした企業買収に充当する計画を示している。

Smarter Webは2023年からバランスシートにビットコインを保有し、決済手段としても受け入れるなど、デジタル資産の活用に積極的に取り組んでいる。

同社は現在約2050BTCを保有しており、その価値は約2億3400万ドルに達している。

TOBAMのシュエファティCEOは、「慎重な下方保護、プレミアム株式参加、ビットコイン建て構造を提供する」と述べている。

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