ユニスワップがレボリュートと提携し、法定通貨で仮想通貨を直接購入可能に。DeFi導入ステップを大幅に簡素化し、一般利用が加速へ。
ユニスワップ・ラボは2日、欧州最大の金融アプリ、レボリュートと提携し、同社のプラットフォーム上で法定通貨を用いた暗号資産(仮想通貨)の直接購入機能を提供開始したと明かした。
伝統的金融とDeFiの融合を加速
今回の提携により、対象となる28カ国のユーザーは、ユニスワップのウェブアプリおよびウォレット内で直接仮想通貨を購入できるようになった。
購入にはレボリュートのアカウント残高や紐付けられたデビットカードが利用可能だ。対象となる銘柄にはイーサリアム(ETH)やUSDCなどが含まれており、ユーザーは慣れ親しんだ決済手段を通じてスムーズにデジタル資産を入手できる。
これまでDeFiサービスを利用するには、中央集権的な取引所で口座を開設し、資金を送金してからウォレットに接続するという複数の手順が必要だった。
この複雑なプロセスは、多くの初心者にとって参入の大きな障壁となっていた。新たな機能はこの手間を大幅に削減し、ユニスワップのインターフェース内で法定通貨から仮想通貨への交換を完結させるものだ。
レボリュートは6500万人の本人確認済みユーザーと270億ドルの預金残高を誇り、伝統的金融とDeFiをつなぐ重要な役割を果たすことになる。
この統合は現在、ユニスワップのモバイルアプリとウェブプラットフォームで利用可能となっている。ユニスワップはこれまでもロビンフッドやトランサック、ムーンペイといったプロバイダーと連携しており、今回の提携はアクセシビリティ拡大戦略の一環である。
ユーザー体験の向上と市場への影響
この提携は、DeFiの普及における主要な課題を解決することを目的としている。2025年の市場調査によると、潜在的なユーザーの38%が、法定通貨での仮想通貨購入の難しさを最大の障害として挙げていた。
そのため、初心者にも分かりやすい仮想通貨の購入手段を整えることが課題となっていた。ユニスワップ・ラボは、レボリュートの確立されたコンプライアンス体制と広範なユーザー基盤を活用することで、新たな利用者層の獲得を目指している。
また、この提携はステーブルコイン需要の拡大とも連動している。業界データでは、ステーブルコインがオンチェーン取引量の約30%を占めており、価格変動の少ない資産として DEXでのスワップやDeFi利用の入口 として機能している。
現在は購入機能のみの提供だが、ユニスワップ・ラボによると、将来的には出金機能の追加も予定されているという。ユーザーはユニスワップアプリ内の購入セクションから、他のプロバイダーと並んで表示されるレボリュートを選択することで機能を利用できる。
レボリュートでは2025年にビジネスアカウントの採用が75%急増しており、フリーランスや中小企業の間で統合型金融ソリューションへの需要が高まっている。
業界のアナリストは、この動きがオンラインバンキングのような手軽さを仮想通貨取引にもたらすと評価している。伝統的な金融資産とデジタル資産の管理体験を統一することで、DeFiの一般普及は本格的に加速していく。
next