米商務省はチェーンリンクと提携し、GDPなどの公式経済データをブロックチェーン上で公開。ブロックチェーン技術採用の第一歩。
米国商務省は28日、分散型オラクルネットワークのチェーンリンク(LINK)と提携し、経済分析局の公式統計データをブロックチェーン上で提供する取り組みを開始した。
実質国内総生産(GDP)をはじめとする主要な経済指標が、連邦政府機関として初めてオンチェーンで利用可能となる。
この革新的なプロジェクトでは、2025年第2四半期のGDP成長率3.3%のデータが既に9つのブロックチェーンネットワーク上で公開済みとなっている。
データは月次または四半期ベースで更新され、リアルタイムで検証可能な政府統計へのアクセスが実現する。
複数ネットワークで経済データを配信
今回の提携により、実質GDP、個人消費支出(PCE)価格指数、民間国内購入への実質最終売上高など6つの重要経済指標がチェーンリンクのデータフィードを通じて配信される。
対象ネットワークは、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)、アバランチ(AVAX)など10のブロックチェーンエコシステムに及ぶ。
商務省は、利用者需要に応じて追加のネットワーク対応も検討するとしている。
ハワード・ラトニック商務長官は声明で、「商務省とドナルド・トランプ大統領が経済統計データをブロックチェーン上で公開することは当然の流れ」と表明。
「米国の経済的真実を不変かつ世界規模でアクセス可能にし、世界のブロックチェーン中心地としての地位を確立する」と述べた。
DeFi市場への波及効果
政府公式データのオンチェーン化により、暗号資産(仮想通貨)市場では新たな活用事例が期待されている。
自動取引戦略の構築、トークン化資産の構成可能性向上、新型デジタル資産の発行、リアルタイム予測市場の運営などが可能となる。
DeFiプロトコルでは、マクロ経済要因に基づくリスク管理機能の実装も想定される。
ラトニック長官のウォール街企業カンター・フィッツジェラルドが仮想通貨分野に深く関与していることからも、政府の積極姿勢が読み取れる。
発表を受け、チェーンリンクのアルトコインLINKは5%上昇し、パイス(Pyth)のトークンは約50%の急騰を記録。
この取り組みは概念実証として位置付けられており、他の連邦機関への拡大に向けた基盤作りの意味合いも持つ。
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