米上院議員らは、停滞していた仮想通貨法案におけるステーブルコインの利回り条項について妥協案で合意した。
米上院銀行委員会の議員らは1日、暗号資産(仮想通貨)市場の構造を定める法案におけるステーブルコインの利回り条項について、妥協案で合意した。
銀行と仮想通貨業界の対立を解消
トム・ティリス議員とアンジェラ・アルソブルックス議員は、2026年初頭から停滞していた「クラリティ法案」に関する新たな条項を発表した。
この法案は、仮想通貨市場の規制枠組みを明確にすることを目的としている。
これまで、ステーブルコインの保有者に報酬を提供したい取引所と、それを懸念する銀行側で意見が対立していた。
銀行側は、ステーブルコインの利回りが銀行の利子付き預金に似ていると主張。
伝統的な銀行システムから数千億ドル(数十兆円)から数兆ドル(数百兆円)規模の資金が流出するリスクがあると警告し、強力なロビー活動を展開していた。
一方、仮想通貨企業は、活動ベースの報酬は貯蓄商品と直接競合しないと反論。
今回の妥協案では、銀行預金の利子と機能的に同等な報酬の提供を禁止する内容が盛り込まれた。
ホワイトハウスや財務省を巻き込んだ交渉の末、金融の安定と市場の成長のバランスを取る形となる。
Coinbase(コインベース)のファルヤル・シルザド最高政策責任者は、ユーザーが報酬を得る仕組みは維持されると説明した。
法案成立に向けた今後の展望
クラリティ法案は、米証券取引委員会(SEC)と米商品先物取引委員会(CFTC)の管轄権を明確にする内容を含んでいる。
また、デジタル商品と証券の定義を分け、分散型金融(DeFi)の保護規定も設ける狙いだ。特にスマートコントラクト基盤として広く利用されるイーサリアムのエコシステムには好影響が期待される。
2025年に成立したステーブルコインに1対1の準備金を義務付ける法案に続く重要な動きとなり、この法案が成立すれば、ビットコインなどの主要な暗号資産にとっても透明性の高い市場環境が提供されるだろう。
法案の審議は、5月11日頃に委員会での採決が予定されている。順調に進めば、6月から7月にかけて上院本会議での採決が行われる見通しで、夏頃には大統領の署名を経て成立する可能性がある。
しかし、法案が最終的に可決されるかどうかは依然として不透明な部分が残っている。規制当局が今後、許容される活動の詳細をどのように定義していくかが注目される。
規制の明確化により、市場全体が活性化し、新たなアルトコインシーズンの到来を予想する声も少なくない。
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