10月のBTC下落は一時調整で強気相場は継続|ヴァンエック分析

Updated 2時間 ago by · 1 min read

ヴァンエックは10月のビットコイン価格下落を弱気ではなく、強気相場内での調整と分析。機関投資家参入が市場成熟化を示している。

資産運用会社のヴァンエックは22日、10月のビットコイン(BTC)価格の下落は弱気相場の始まりではなく、強気相場の中間的なリセットであるとの分析を示した

同社アナリストのネイサン・フランコビッツ氏とマシュー・シーゲル氏は、この価格調整を流動性主導の中間リセットと位置付けている。

ビットコインは2025年10月上旬から中旬にかけ、12万5000ドル超から約10万5000ドルまで下落した。

ヴァンエックはこの動きについて、投機的な過熱感を解消し、参入機会を生み出す健全な負債削減イベントだと説明。

同社の公式レポートでは、ビットコインの市場軌道における根本的な変化ではなく、進行中の強気相場内での一時的な調整だと述べられている。

市場調整の背景にある要因

今回のビットコイン価格変動の主な背景には、過剰な投機的レバレッジがある。10月上旬に先物建玉が520億ドルに達しピークを迎えた後、連鎖的な清算が価格下落を引き起こした。

ヴァンエックは、ビットコインの長期的な軌道は世界の流動性、特にM2マネーサプライの動向と密接に関連していると強調。暗号資産(仮想通貨)がマクロ経済のヘッジ手段としての地位を確立しつつあることも、長期的なパフォーマンスを支える要因だとしている。

10月中旬までにレバレッジ水準は正常化し、より健全な市場構造に戻ったと指摘した。

歴史的に10月はビットコインにとって最も強いUptoberと呼ばれる月で、過去10年間の平均上昇率は22.5%だった。今年の中間的な調整は、この季節的なパターンからの一時的な逸脱と見なされている。

機関投資家の参入と市場の成熟化

市場では、ビットコイン市場の成熟化を示す兆候も複数見られる。

シカゴ・マーカンタイル取引所のような規制された市場への機関投資家の参加が大幅に増加中だ。これは、デリバティブ市場が成熟し、ビットコインが伝統的な金融へ統合されつつあることを示している。

また、オンチェーンデータも市場の強さを示唆。1日あたりのアクティブアドレス数は72万2000に達し、月間の総送金量は前月比21%増の860億ドルを超えた。このようなデータは、ビットコインの今後のファンダメンタルズが堅調であることを裏付けている。

ヴァンエックは、自社のモデルポートフォリオでビットコインに1.5%から6%の配分を維持している。同社は、市場の下落局面で計画的に購入する戦略が賢明だとの見方を示した。今回の調整は懸念材料ではなく、戦略的なポジションを構築する好機だと見なしている。

Share:
Exit mobile version