ETH共同創設者のブテリン氏は、既存ネットワークに統合するアップグレード計画を発表。5年以内の新システム移行を目指す。
イーサリアム(ETH)のヴィタリック・ブテリン共同創設者は20日、既存のネットワークに統合する形で「サイファーパンクの原則」に基づく新レイヤーの構築を進めると表明した。
検閲耐性・ZK暗号との互換性・コンセンサスの合理化という3つの特性を軸に据え、今後5年以内の新システム移行を目標とする。
AI支援を活用した開発加速も視野に入れており、既存の枠組みは最終的に新システムへ再実装される見通しだ。
既存ネットワークを活かした統合的な強化
ブテリン氏の構想は、現行のイーサリアムを破棄してゼロから作り直すのではなく、既存のネットワークに新レイヤーを「密接に統合された拡張」として組み込む方針だ。
I'm actually trying to do something even more ambitious:
Create "cypherpunk principled non-ugly ethereum" as a bolt-on to the present-day system, in a way that's as tightly integrated and interoperable as possible, and then grow it over time, in the mean time making sure…
— vitalik.eth (@VitalikButerin) February 20, 2026
暗号資産(仮想通貨)コミュニティの一部からは断片化を理由にゼロベースで再構築すべきとの意見も出ていたが、ブテリン氏はこれを退けた形となる。
新レイヤーが重点を置く3つの特性は、第三者を介さないプライベート取引を可能にする検閲耐性、ブロックチェーン技術の次世代暗号化手法であるゼロ知識(ZK)暗号との互換性、そしてコンセンサスメカニズムの合理化だ。
イーサリアム財団が2026年の優先課題として掲げるベースレイヤーの拡張・強化とも方向性が一致しており、組織的な取り組みとして推進される。
4分野のアップグレードと移行スケジュール
具体的な技術改善の対象として、状態ツリーの最適化・無駄のないコンセンサス・ZK-EVM検証・仮想マシンの変更という4分野が挙げられた。
仮想マシンについては、より幅広いプログラミング言語に対応する「RISC-V」への置き換えが検討されており、互換性を維持した段階的な導入が予定されている。
2026年後半に予定される「Hegota」ハードフォークでは、バリデーターに正当な取引処理を強制する新たな仕組みが実装される。
量子コンピューター対策やマルチシグ対応のウォレットセキュリティ強化も並行して進められる。
イーサリアムの将来性を左右する今回の構想について、ブテリン氏はAI活用による開発支援で5年より早期の移行完了も可能との見方を示した。
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