WLFI、石油・ガスのトークン化商品ローンチへ|USD1を基盤

Updated 7時間 ago by · 1 min read

WLFIが石油・ガスなどRWAトークン化商品を2026年1月に提供開始へ。USD1を決済手段に採用し、DeFiと実物資産市場の橋渡しを目指す。

トランプ家に関連する暗号資産(仮想通貨)企業ワールド・リバティ・ファイナンシャル(WLFI)は3日、ドバイで開催されたイベントにおいて、2026年1月に一連のトークン化された現実資産(RWA)商品をローンチする計画を明かした。

WLFIは石油、ガス、木材などのコモディティ資産をトークン化し、提供を開始する予定だ。これらの商品の決済には、WLFI独自のステーブルコインであるUSD1のみが使用される。

この取り組みは、従来の資産市場とDeFiを橋渡しするための戦略的な拡張と位置付けられている。

独自ステーブルコインUSD1を基盤に

WLFIがRWA商品の決済手段として採用するUSD1は、すでに約26億6000万ドルの時価総額を有している。

このステーブルコインは以前、アブダビ政府系の戦略投資会社MGXが、バイナンス投資時に利用した実績がある。WLFIは、この既存インフラを活用し、機関投資家向けのブロックチェーンソリューションを提供する狙いだ。

発表によれば、2026年1月のローンチは第1四半期に向けた計画であり、USD1をRWAトークン化の決済標準として確立するロードマップの一環とされている。MGXなど中東の機関パートナーとの連携も、RWA流動性確保の鍵となる。

共同創設者は、今回のローンチは多様な商品展開の第一歩であり、将来的には不動産トークン化も視野に入れていると述べた。

市場アナリストは、ブラックロックのBUIDLファンドなど類似のRWA事例と比較している。これらは発表後に価格が5〜8%上昇したが、利益維持には半年以上の継続的な取引量増加が必要だった。

WLFIも一時的な話題で終わらせず、持続的なエコシステム構築が課題となる。

価格低迷と規制リスクへの懸念

今回の発表はUSD1の信頼性や流動性を示す一方、WLFIの周囲には不透明感もある。ネイティブトークンは直近で51%下落し、取引高や未決済建玉も減少しており、市場センチメントの弱さが表れている。

アナリストは、WLFIが発表した1000万ドルのバイバック、大口投資家の動向、主要取引所への上場が今後の価格に影響するとみている。特に、大手取引所での上場はプロジェクト成長の鍵となる。

さらに、トランプ家関連プロジェクトである点から、規制当局の監視が強まる可能性も指摘されている。過去にはトランプ氏関連の仮想通貨ベンチャーが調査を受け損失を出した例もあり、市場の一部ではWLFIをトランプコインの一つと見る声もある。

長期的な成功には、トークン化コモディティの規制明確化や健全なカストディ体制の整備が不可欠だ。

業界では、RWAトークン化が軌道に乗れば、伝統的市場で16兆ドル規模の資金が解放される可能性があるとされる。一方、実行の遅れや規制の逆風があれば、WLFIは大手金融機関の競合に埋もれるリスクもある。

WLFIの野心的計画がどこまで進展するか、1月のローンチに向けた動向が注目される。

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