ブラックロックの現物イーサリアムETFが運用資産100億ドルを突破。史上3番目の速さでの達成となり、機関投資家の関心が高まる。
ブルームバーグのエリック・バルチュナスETFアナリストは24日、ブラックロックの現物イーサリアムETFであるETHAの運用資産総額が100億ドル突破を報告した。
2024年7月23日のローンチから約1年での達成となり、ETF史上3番目の速さで同額に到達した。
機関投資家の関心がイーサリアムに集中
この記録は、ETF史上100億ドルに到達した速さでビットコインETFのブラックロック(34日)、フィデリティ(53日)に続く3位となる。
バルチュナス氏は24日のX投稿で「ETHAは1年ちょうどで100億ドルに到達し、史上3番目の速さを記録した」と公表。
注目すべきは、ETHAが50億ドルから100億ドルに倍増するまでの期間がわずか10日間だったことだ。
ETHAの急成長は、暗号資産(仮想通貨)市場における投資家の注目がビットコイン(BTC)からイーサリアム(ETH)にシフトしていることを示す。
7月に入ってから14日連続で資金流入を記録し、この期間中に約40億ドルの運用資産を獲得した。
一方でビットコインETFは3日連続の資金流出を記録しており、市場センチメントの変化が鮮明となっている。
ETHAは過去1週間と1カ月の資金流入ランキングでトップ5に入っており、機関投資家の強い関心を集めている。
仮想通貨ETFが塗り替える投資の常識
ETF業界は30年以上の歴史があり約4400の商品が存在するが、100億ドル到達が最も速い上位3つのETFはすべて仮想通貨現物ETFとなった。
この現象は、従来の金融商品を大きく上回る仮想通貨ETFの圧倒的な成長力を物語っている。
イーサリアム価格は7月に3850ドル近くまで上昇し、12月以来の高値を記録した。
現在3771ドルで取引されており、過去1カ月で65%以上、4月以降では160%を超える上昇を見せている。
ETHAの成功要因として、イーサリアムのプルーフオブステーク(PoS)コンセンサスメカニズムがESG投資を重視する機関投資家に評価されていることが挙げられる。
さらに、分散型金融(DeFi)やスマートコントラクトでのイーサリアムの実用性も需要を後押ししている。
ETHAの手数料は0.25%と競争力のある水準に設定されており、最初の25億ドルについては1年間0.12%に軽減される優遇措置も用意されている。
ブラックロックは最近、ETHAでのステーキング機能追加申請も行っており、承認されれば追加的な収益機会の提供が期待される。
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