
暗号資産業界で5年以上の取材・執筆経験を持つフリーランスライター。ブロックチェーン技術の仕組みから最新のDeFiプロジェクト、NFT市場の動向まで幅広くカバー。複雑な技術概念を分かりやすく解説することを得意とし、初心者から上級者まで読者のレベルに合わせた記事執筆を行う。
日本の金融庁は25日、暗号資産(仮想通貨)の規制管轄を決済サービス法から金融商品取引法(金商法)へ移管するための本格的な審議を開始した。この動きは、国内における仮想通貨利用の急速な拡大に対応し、利用者保護を強化する狙いがある。
6月25日(水)10:00~12:00に開催予定の第55回金融審議会総会・第43回金融分科会合同部会について、議事次第及び配布資料を掲載しました。#金融庁
🔽詳細は以下をご覧ください。https://t.co/8nyaQBmypH— 金融庁 (@fsa_JAPAN) June 24, 2025
現行の決済サービス法では、仮想通貨は主に決済手段として位置づけられており、利用者保護の観点からは不十分な点も指摘されていた。金商法への移行は、こうした規制の隙間を埋め、より包括的な監督体制を構築することを目的としている。
この背景には、国内における仮想通貨市場の著しい成長がある。2025年1月時点で、日本の取引所における有効口座数は1,200万を超え、預かり資産は5兆円規模に達した。これは、個人投資家を中心に、外国為替や社債といった伝統的な金融商品を超えるほどの関心を集めていることを示している。
金商法の枠組みを適用することで、情報開示義務や不公正取引の禁止など、投資家保護のための厳格なルールが導入されることになる。これにより、市場の透明性と健全性の向上が期待される。
規制改革を具体化するため、金融庁は専門家を交えた「暗号資産制度に関するワーキング・グループ」を新たに設置した。このワーキング・グループで、具体的な制度設計について議論が進められる。
検討されている主な改革案には、これまで法律上認められていなかったビットコイン(BTC)などの上場投資信託(ETF)の解禁が含まれる。また、税制面での大きな変更も視野に入っており、現在の最大55%に達する総合課税から、株式などと同様の一律20%の申告分離課税への移行が提案されている。
この税制改革は、仮想通貨を他の金融資産と足並みをそろえることで、市場のさらなる発展を促す狙いがある。
国際的にも仮想通貨ETFの承認が進む中、日本がデジタル資産分野での競争力を維持するための重要な一手と見られている。特にビットコインETFの動向は、市場全体のセンチメントに大きな影響を与えるため、今後の議論が注目される。
金融庁は今後、法改正や関連審議会の承認を経て、2026年までの新制度施行を目指す方針だ。今回の取り組みは、技術革新を後押ししつつ、 systemicなリスク管理と利用者保護を両立させる日本の仮想通貨政策における重要な転換点となる。
Disclaimer: Coinspeakerは公平で透明性の高い報道に努めています。この記事は正確かつタイムリーな情報提供を目的としていますが、投資助言ではありません。市場状況は急速に変化するため、投資判断の前に情報確認と専門家への相談を強く推奨します。
暗号資産業界で5年以上の取材・執筆経験を持つフリーランスライター。ブロックチェーン技術の仕組みから最新のDeFiプロジェクト、NFT市場の動向まで幅広くカバー。複雑な技術概念を分かりやすく解説することを得意とし、初心者から上級者まで読者のレベルに合わせた記事執筆を行う。