ロビンフッド、仮想通貨SUIを上場|ステーキングも今後提供か

ロビンフッドは、SUIの現物取引を開始した。大規模なトークンアンロックが同時に行われ、市場の関心と価格変動への懸念が交錯している。

黒川 理佐 By 黒川 理佐 倉元 大智 Editor 倉元 大智 Updated 1 min read
ロビンフッド、仮想通貨SUIを上場|ステーキングも今後提供か

Key Notes

  • 米ロビンフッドがSUIの現物取引を開始し、数千万人の個人投資家がアクセス可能になった.
  • 上場発表で価格は一時上昇したが、同日の大規模なトークンアンロックが売り圧力となった.
  • 機関投資家の関心は高く、ETF申請も行われているが、短期的な価格は不安定な状況にある.

米国の取引アプリ大手ロビンフッドは19日、スイ(SUI)の現物取引を開始した。SUIは、Mysten Labsが開発したレイヤー1ブロックチェーンSuiのネイティブトークンだ。

今回の措置により、米国と欧州の数百万に及ぶロビンフッド利用者がSUIにアクセス可能になる。

上場に先立ち、SUIの公式ブログが提携に関する情報を誤って公開し、その後削除するという一幕もあった。この出来事は市場で憶測を呼んでいた。

ロビンフッドは取引の円滑化のため、Bitstamp社と提携して流動性を確保する。

また、2026年第2四半期にもSUIのステーキング機能を開始する可能性を示唆した。

上場とトークンアンロックが交錯する市場

この発表は市場に即座に影響を与え、暗号資産(仮想通貨)SUIの価格は24時間以内に約1.7%上昇した。

しかし、テクニカル指標は強気と弱気の両方を示唆している。MACDは強気のクロスオーバーを示したが、CRSI指標は買われすぎの水準にあり、価格上昇の持続性には不透明感が漂う。

大きな懸念材料は、上場同日に行われた1億7,100万ドル相当のトークンアンロックだ。これにより流通供給量が約5%増加し、売り圧力につながる可能性が指摘されている。

一方で、機関投資家の関心は高まりを見せている。21シェアーズとカナリーキャピタルによる上場投資信託(ETF)申請や、4億5,000万ドル規模の機関投資が確認された。

アナリストは、テクニカルな支持線を3.17ドルから3.70ドルの範囲と見ており、4.00ドルの抵抗線を突破できるかが今後の鍵となる。

SUIの将来性と価格見通し

上場の好材料にもかかわらず、SUIの価格は重要な心理的節目を上回るのに苦戦している。価格は3.53ドル前後で推移し、1日の取引高は14億ドルを超えた。

デリバティブ市場では、未決済建玉が約19億ドルに達しており、専門的な取引活動が活発化していることがうかがえる。

テクニカル分析では、抵抗線を突破すれば40%の上昇が見込まれるとの予測もある。

一部の楽観的な見方では、下降ウェッジパターンからのブレイクアウトにより、価格が5ドルまで上昇する可能性も指摘されている。

BanklessHQのアナリストは、現在のSUIの状況を2024年のビットコイン(BTC)の上昇相場と比較した。

SUIが2025年後半の市場で優れたパフォーマンスを発揮する可能性があると分析している。

今回の事例は、大手取引所への上場というプラス要因と、トークン供給量の増加というマイナス要因が同時に作用する複雑な市場力学を浮き彫りにした。

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黒川 理佐

2021年から仮想通貨投資を始め、数十のプロジェクトをリサーチ・利用。メルマガやSNSで最新情報を発信し、信頼を集める。2025年よりCoinspeaker参画。鋭い分析で、初心者から上級者まで役立つ情報を提供。

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