テザー社、オープンソースのウォレット開発キットを今週公開へ

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テザー社は、オープンソースのウォレット開発キット(WDK)を今週公開。自己管理型ウォレットの開発を容易にし、普及を後押しする。

ステーブルコイン発行大手のテザー社は14日、完全オープンソースのウォレット開発キット(WDK)を今週中に公開する。

同社のパオロ・アルドイノ最高経営責任者が自身のX(旧ツイッター)アカウントで明らかにした。

WDKにはiOSとAndroidの両方に対応したスターターウォレットが含まれており、誰でも簡単かつ迅速に完全なデジタル資産ウォレットを開発できる。

開発障壁ゼロの自己管理型ウォレット

アルドイノ氏は、コンパクトで完全に機能するショーケースとなり、テザーのWDKを使用してデジタル資産ウォレットを開発することがいかに簡単で迅速かを実証すると説明。

同氏は9月29日にもWDKテンプレートウォレットのデモンストレーションを公開していた。

その際、テンプレートウォレットが完全な非管理型サポート、USDT、USDT0、レンディング、スワップなどを網羅する完全なDeFiモジュールを備えていることを明らかにした。

テザー社は、このオープンソースWDKの提供を通じて、暗号資産(仮想通貨)ウォレットを開発する技術的な障壁を大幅に引き下げる考えだ。

アルドイノ氏は、WDKの公開により「数兆もの自己管理型ウォレット」が誕生すると予測している。

Web3進化を加速する戦略的な動き

WDKは、ユーザーが自身の資産を直接管理する非管理型(ノンカストディアル)の機能を完全にサポートする。

これにより、世界的に自己管理型ソリューションの採用を拡大させ、同社のステーブルコインやブロックチェーン技術の幅広い統合を促進する狙いがある。

9月の発表では、テンプレートウォレットが公式リリース前にセキュリティ監査を完了していることも明かされていた。

WDKは、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、TONネットワークに対応するクロスチェーンAPIをサポートしており、マルチチェーンウォレットの構築プロセスを簡素化する。

この開発キットの公開は、テザー社が単なるアルトコイン発行企業から、仮想通貨のインフラ開発へと事業を拡大する戦略的な動きを示している。

中央集権的な管理ソリューションからユーザー自身が資産を管理する流れへと向かう業界のトレンドとも一致している。

アナリストは、今週のWDK公開により、競合他社も同様のウォレット関連製品を発表する可能性があると予測している。

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