コインベース開発のBase、トークン発行数でソラナ上回る

コインベースのL2「Base」は、トークン発行サービスZora活況により、1日のトークン発行数でソラナを上回った。

黒川 理佐 By 黒川 理佐 倉元 大智 Editor 倉元 大智 Updated 1 min read
コインベース開発のBase、トークン発行数でソラナ上回る

Key Notes

  • Base上のトークン発行基盤Zoraが、1日の発行数で初めてソラナの主要プラットフォームを上回った.
  • Baseアプリとの統合が活動を急増させ、Zoraの独自ソーシャルトークンモデルが成長を後押しした.
  • 発行数は急増したものの、時価総額では依然ソラナが圧倒しており、投機と実用性のバランスが課題となっている.

大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースが開発するイーサリアム(ETH)のレイヤー2ネットワークBaseは29日、1日のトークン発行数でソラナ(SOL)を上回った。

この背景には、Base上で稼働するトークン発行プラットフォームZoraの活況がある。

Zoraは、オンチェーンのコンテンツプロトコルであり、ユーザーはソーシャルメディアの投稿などのデジタルコンテンツを、取引可能な資産としてトークン化できる。

この日、Zoraでは過去最多となる51,575トークンが発行され、ソラナ基盤のPump.fun(4,173トークン)とLetsBonk(22,554トークン)の合計を大きく超える数字だ。

ソラナ以外のブロックチェーンが1日のトークン生成数で首位に立つのは、2023年以来初めてのことである。

Baseアプリ統合が急成長の起爆剤に

今回の活動急増の背景には、ZoraとFarcasterのインフラを統合したBaseアプリの存在がある。

この統合により、ユーザーはプラットフォーム内で直接、コンテンツに連動したトークンの作成や取引、収益化が可能になった。

これは、親チェーンであるイーサリアムのスケーラビリティ問題を解決しつつ、新たなユースケースを創出する動きといえる。

その結果、Zoraの1日あたりのトークン発行数は、アプリのローンチ以前は5,000未満であったが、ローンチ後は10,000を超える水準へと倍増した。

Zoraの独自モデルは、すべてのソーシャル投稿をトークン化する点に特徴がある。

この仕組みは、トークン取引量の一部をコンテンツ制作者や紹介者に還元することで、投機的な活動を促進する要因ともなっている。

市場規模は依然として乖離

Baseアプリとの統合を受け、ネイティブトークンであるZORAは60%以上高騰し、価格は0.0125ドルから0.021ドルへと上昇した。

一方で、Base上のトークンの時価総額が合計で4億2,200万ドルであるのに対し、ソラナのトークンは59億ドルと、依然として市場を支配している。

Zoraの活発な日次活動と、実際の価値定着との間には乖離が見られる。

Zoraでは一部のトークンに取引高が集中しており、投機が本質的なコンテンツ収益化を上回る現状から、持続可能性への懸念も指摘されている。

BaseがWeb3ソーシャルエコシステムで存在感を増す一方、その長期的な有用性については疑問が残る。

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黒川 理佐

2021年から仮想通貨投資を始め、数十のプロジェクトをリサーチ・利用。メルマガやSNSで最新情報を発信し、信頼を集める。2025年よりCoinspeaker参画。鋭い分析で、初心者から上級者まで役立つ情報を提供。

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