
2021年から仮想通貨投資を始め、数十のプロジェクトをリサーチ・利用。メルマガやSNSで最新情報を発信し、信頼を集める。2025年よりCoinspeaker参画。鋭い分析で、初心者から上級者まで役立つ情報を提供。
資産運用会社のDefiance ETFsは9月30日、時価総額1兆ドルを超える企業と暗号資産(仮想通貨)を追跡する新しい上場投資信託(ETF)を開始した。
このETFは、Defiance Trillion Dollar Club Index ETF(TRIL)と名付けられ、伝統的な金融商品を通じて仮想通貨市場への新たなアクセスを提供するものとして注目される。
TRILは、BITA GmbHが管理するBITA Trillion Dollar Club Indexのパフォーマンスに連動するパッシブ運用のETFだ。
これにより、従来のポートフォリオに仮想通貨投資の要素を組み入れやすくなる。
米証券取引委員会(SEC)への提出書類によると、この指数は時価総額が1兆ドル以上の米国上場企業と仮想通貨で構成される。
重要な点として、このETFはビットコイン(BTC)などの仮想通貨に直接投資するわけではない。
その代わりに、特定の仮想通貨へのエクスポージャーを提供する米国のETF、いわゆるCrypto ETFを組み入れる仕組みを採用している。
書類では「仮想通貨に直接的なエクスポージャーを求める場合は、当ファンド以外の手段を検討すべき」と明記されている。
目論見書の日付時点で、組み入れ基準を満たす唯一の仮想通貨はビットコインだ。
複数のビットコインETFが存在する場合、総資産が最大のものがインデックスに採用される。
このため、市場規模からブラックロック社のiShares Bitcoin Trust(IBIT)などが有力な選択肢になると見られる。
このETFの誕生は、いくつかの市場動向が背景にある。まず、アップル、マイクロソフト、エヌビディアといった巨大テクノロジー企業が次々と時価総額1兆ドルの大台に達したことが挙げられる。
9月15日のDefiance ETFsの発表では、これらの企業に加え、テスラ、アルファベット、アマゾン、メタ・プラットフォームズ、ブロードコムが1兆ドルクラブのメンバーとして名を連ねた。
もう一つの大きな要因は、ビットコイン自体の時価総額が1兆ドルを超え、その水準を維持していることである。
これにより、ビットコインは仮想通貨として初めてインデックスの組み入れ対象となった。
また、米国で現物ビットコインETFが承認されたことで、TRILのような伝統的なファンド構造内で仮想通貨へのエクスポージャーを持つことが制度的に可能になった。
インデックスの構成銘柄は毎月見直され、リバランスが行われる。現時点ではビットコインのみだが、将来的にはイーサリアム(ETH)など他の主要な仮想通貨が追加される可能性もある。
構成銘柄が5つ以上ある場合は均等に加重される仕組みだ。一方で、SECへの提出書類では、構成銘柄が情報技術セクターや半導体産業に集中するリスクについても言及されている。
この新しいETFは、巨大企業と仮想通貨という異なる資産クラスを組み合わせることで、新たな市場の動きを捉えようとする試みである。
Disclaimer: Coinspeakerは公平で透明性の高い報道に努めています。この記事は正確かつタイムリーな情報提供を目的としていますが、投資助言ではありません。市場状況は急速に変化するため、投資判断の前に情報確認と専門家への相談を強く推奨します。
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