米企業がトランプ政権の新生児向け投資口座トランプ・アカウント参加表明。政府支給の1000ドルに加え、企業が従業員へ上乗せ。
米国の主要金融機関は28日、トランプ政権が推進する新生児向け投資口座プログラム「トランプ・アカウント」への参加を表明した。
財務省が1000ドルを拠出し、参加企業が従業員の子供に同額を上乗せする官民連携の資産形成支援策が本格始動する。
ウォール街とシリコンバレーが支援
米財務省の発表によると、チャールズ・シュワブ、ロビンフッド、SoFi、BNY、ブラックロック、などの金融大手が、従業員の子供向けに政府拠出額と同額のマッチング拠出を行う。
テクノロジー分野からはインテル、NVIDIA、ブロードコム、IBMが参加を表明。
インテルは米政府が最大株主となった経緯もあり、対象従業員の子供に1000ドルのマッチング拠出を行う。
暗号資産(仮想通貨)取引所のコインベースも参加企業に名を連ねた。
異業種からはウーバー、マスターカード、ビザ、チポトレ、コムキャストなども参加。
ビザはカード利用者がキャッシュバック報酬を直接口座に入金できるプラットフォームを構築する計画を明らかにした。
制度の仕組みと運用開始
トランプ・アカウントは2025年から2028年に生まれた米国人の子供を対象とした税制優遇付き投資口座。
財務省が1000ドルを拠出し、米国株式市場に連動するインデックスファンドで運用される。
年間手数料は0.10%以下に制限される。
個別の米国株おすすめ銘柄への投資とは異なり、市場全体への分散投資が基本となる。
親は年間2500ドルまで税引き前所得から拠出可能。
雇用主、親族、慈善団体からの寄付を含めた年間上限は5000ドルだが、政府や慈善団体からの拠出はこの上限に含まれない。
口座は2026年7月4日の米国建国250周年から運用を開始する。
子供は18歳になると教育、起業、住宅購入などの目的で資金を引き出せる。
市場では、この政策に関連してトランプコイン(TRUMP)などの関連銘柄にも注目が集まっている。
財務長官スコット・ベッセント氏は、出生時の1000ドルが退職時には少なくとも50万ドルに成長する可能性があると試算を示した。
格差拡大への懸念も
個人の慈善家も大規模な支援を表明。
マイケル・デル夫妻は62億5000万ドルを拠出し、10歳以下の子供2500万人分の口座開設を支援すると発表。
レイ・ダリオ夫妻はコネチカット州の30万人の子供向けに7500万ドルの拠出を約束した。
一方で、この制度が富裕層と貧困層の格差を拡大させるとの指摘もある。
貧困家庭にとっては追加拠出が難しく、恩恵が限定的になる可能性がある。
ベッセント長官はこれに対し「デル夫妻は富裕層ではなく、すべての子供たちに拠出している」と反論。
制度の公平性を巡る議論は今後も続く見通しだ。
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